たいていの人は、お酒を飲むと、まず顔がほんのり赤くなってきます。そして、ペラペラと、口が軽くなり、どんどんおしゃべりになったり、陽気になったりします。
そして、飲みすぎてくると、頭がぐらぐらして、足までふらふらしてきます。あげくのはてには、所かまわずねむりこんでしまうこともあります。飲むことによって、人をそんなふうにさせるお酒は、じつにふしぎな飲み物です。
なぜ、お酒は、このように、人間をよわすことができるのでしょうか。ひみつはお酒の中にふくまれているエチルアルコールにあります。このエチルアルコールは、体の中に入ると、そのうち血液の中にまで入りこんできて、脳に達します。すると、アルコールは脳に働きかけて、脳の活動をみだしてしまいます。これが、ようということなのです。
エチルアルコールも少しなら、脳の活動も少ししかみだれませんから、こんなときは気持ちがいいぐらいの状態です。
しかし、とてもたくさんのエチルアルコールが脳にいくと、脳ははげしくみだれ、わけがわからなくなったり、歩けなくなったりしてしまうのです。