どうして食事をしなければいけないの
この答えでももちろんまちがいではありません。しかし、これでは、病気でねたきりの人は食べなくてもいいことになってしまいます。
食べなくてもいい人はいませんから、ねたきりで働かない人でも、やはり食べなければなりません。なぜなら、体の中の細胞が、たえず入れかわりをしているからです。たとえば、赤血球という血液中にある赤い小さな粒は、120日働くと死んでしまいます。赤血球は、体の中に酸素を運ぶ大切な役わりをしていますから、死んでしまったら、また新しいものをつくらなければなりません。つくるためには、当然、材料が必要です。この材料が、食べ物として、体の外から取りこまれているのです。
また、体の皮膚も、つねに入れかわりをしています。胃や腸などの細胞も、少しずつですが取りかえられています。食べ物を食べないと、これらの細胞の交換ができなくなり、体のぐあいが悪くなってしまいます。だから、人間は食べなければならないのです。