なぜ病気になるの
ふつうは、病気のもとが体の外から入りこみ、それに負けてしまって病気になるのです。
もともと人の体は、病気にならないようないろいろなしくみがかくされています。たとえば、けがをして、病原菌が傷口から入ってしまうと、血液中にある白血球というものが、この病原菌を食べてしまうのです。
かぜになったときのことを考えてみましょう。かぜの病原菌はウイルスというものですが、ウイルスは、空気の中にいつもうようよとびまわっています。
元気なときはウイルスがうようよしていてもかぜをひきませんが、つかれていたり、睡眠不足だったり、栄養のバランスが悪かったりするときは、このウイルスに負けてかぜをひいてしまうことがよくあります。つまり、ばい菌と戦う力が落ちたときに病気になるのです。
また、外からではなく、たとえばがんのように、もともと体の中に病気の原因がある場合もあります。突然、体の中の細胞が、がん細胞をつくりだしてしまうのです。これは自分の体が自分を攻撃しているわけですから、なかなかなおしにくい病気です。
このように、人間が病気になるのは、外から病気のもとが入ってくる場合と、中にもともと病気のもとがあるというふたつの場合があるのです。