自分の臓器を他人にゆずっても、死なないの
移植という言葉は、もとは植物を植えかえるという意味ですが、今は臓器にも使われます。
臓器は、「脳死」の人からゆずり受ける場合と、生きている人からゆずりうける場合があります。脳死というのは、体は生きているけれども脳は死んでいて、ふたたび意識がもどることはないと考えられる状態です。脳死の人からは、心臓、肺、肝臓などさまざまな臓器が取り出され移植されます。
生きている人から臓器をゆずり受けることは「生体移植」といいます。左右に2つあるじん臓のうちの1つ、あるいは肺、肝臓、すいぞうなどの一部を、家族などからゆずり受けるものです。よく行われているのは、じん臓移植です。じん臓は1つを取っても、もう1つが正常に働いていれば、生きていくことができるからです。
心臓のように命に直せつむすびつくだいじな臓器を、取り出してだれかにゆずったら、もちろん生きていくことができません。