どうしてイヌの鼻はいいの

たとえばステーキがあったとします。ステーキの肉(にく)から、皿(さら)から、フライパンから、油(あぶら)からごく小(ちい)さなにおいの粒(つぶ)がとびだしているのです。その粒(つぶ)が風(かぜ)に乗(の)って、わたしたちの鼻(はな)に入(はい)ります。そして、その粒(つぶ)が鼻(はな)の中(なか)のある場所(ばしょ)につき、そうして、ステーキのにおいを感(かん)じるのです。
次(つぎ)に、イヌの場合(ばあい)ですが、イヌもにおいを感(かん)じるしくみは人間(にんげん)と同(おな)じです。ところが、イヌが鼻(はな)の中(なか)でにおいを感(かん)じる場所(ばしょ)は、人間(にんげん)の40～50倍(ばい)もの広(ひろ)さがあります。しかも、鼻(はな)に集中(しゅうちゅう)しているにおいを感(かん)じる神経(しんけい)も、人間(にんげん)よりかなり多(おお)くあります。それで、イヌは非常(ひじょう)に敏感(びんかん)ににおいを感(かん)じることができるというわけです。
とくに鼻(はな)のいいイヌで実験(じっけん)をしたところ、4日(か)前(まえ)に人(ひと)がのこした足(あし)あとのにおいを160kmも追(お)いかけることができたそうです。しかも、ほかの足(あし)あとがかなりあったにもかかわらず、まちがわなかったのです
イヌの鼻(はな)は、花(はな)などのにおいで人(ひと)の100万(まん)倍(ばい)、肉(にく)などのにおいだと1億(おく)倍(ばい)も敏感(びんかん)なのだそうです。ただし、犬(いぬ)の種類(しゅるい)によって、においに対(たい)する敏感(びんかん)さは異(こと)なります。