どうしてサルのおしりは赤いの
わたしたち
世界中にサルのなかまはたくさんいますが、おしりの赤いサルはそんなにいないのです。
では、どうしてニホンザルはおしりが赤いのでしょう。おしりにはからだのほかの部分のような毛はなく、また、皮ふを通じてたくさんの細い血管がすけて見えるので、赤く見えるのです。そして、この赤いおしりは、サルがなかまを見分けるときの大切なしるしとなるのです。ニホンザルは、人間と同じように色がわかる目をもっているために、派手な赤い色のほうが見分けるのに便利なのでしょう。
またこのほかに、サルは,繁殖期になると、おしりがますます赤くなり、おすはめすを引きつけます。とくにボスザルのおしりや顔は、ほかのサルよりも赤くなくてはいけません。
つまり、おしりが赤いということは元気な証拠であり、 なかまに「オレは強いんだ!」ということをいつも見せていることになるのです。つまりボスザルは、おしりや顔が赤くないと、ボスとしては失格です。
繁殖期にまだ関係のない子ザルのおしりは白っぽいことから、赤いというのは大人のしるしでもあるし、強さも表しているのです。