どうして化石から恐竜のことが(生活も)わかるの
化石にはいろいろあります。まず、恐竜の歯の化石です。歯はかたいためによく化石となってのこりますが、食べるもので歯の形はちがってきますから、歯の化石を見れば、その恐竜が何を食べていたのかがわかります。
ナイフのようにとがった歯なら、その恐竜は肉食であったにちがいありません。先が平らか丸い歯なら、その恐竜は植物の葉っぱや実をすりつぶして食べていたと考えられます。歯の化石1本からでも、頭の大きさを推定したり、どのような種類の恐竜なのかを決めることができます。
次に、恐竜の骨の化石が見つかれば、体の大きさが推定できます。骨がたくさん見つかり、それを組み立てれば、骨格がわかりますし、骨の凹凸をよく調べれば、筋肉のつき方などもわかり、どのようなかっこうをした恐竜であったかがわかってきます。たとえば4本あしで歩いていたのか2本あしで歩いていたのか、どのくらいのスピードで走れたのかなど、恐竜の動き方まで想像できるのです。
また、恐竜といっしょに葉っぱの化石などが見つかれば、その植物を調べて、恐竜がくらしていたところが森なのか草原なのかがわかります。しかも化石になっている花粉でさえ、何の花粉なのか調べることができるのです。
かわった化石では、恐竜の巣の化石や卵の化石などがあります。そのほか、赤ちゃん恐竜や子供の恐竜が大人の恐竜の化石といっしょに見つかった場所もあり、恐竜が子育てをしたという証拠になっています。
また、ミイラになってから化石になった恐竜も見つかっており、体の表面がウロコでおおわれていたこともわかりました。
また、肉食恐竜が草食恐竜のあとを追いかけていったようすが想像できる、あしあとの化石なども発見されています。
恐竜の化石が見つかった所の、そのまわりを注意深くさがせば、必ずほかの化石も見つかります。いろいろな化石を調べると、まるでジグソーパズルのように、恐竜の生活が少しずつ想像できていくのです。