ニワトリはどうしてとべないの
ニワトリは、わたしたちの
ところが、ニワトリという鳥は、人間にかわれているだけで、野生の「ニワトリ」は1羽もいないのです。もっとも、現在はかわれているだけのニワトリにも、先祖となる鳥はいました。ニワトリの先祖は、東南アジアの森にすんでいる「セキショクヤケイ」と考えられています。大昔の人が、このセキショクヤケイを食べたところ、肉や卵がとてもおいしかったために、つかまえてかいはじめました。そのなかでも、よく卵をうみ、肉がおいしくて、しかもおとなしくてかいやすいものを、どんどん選んでいったのです。
その後、セキショクヤケイは、だんだんと太り、また、人間にかわれている間は、ネコなどの敵におそわれることも少ないため、とぶ必要もなくなったのです。そして、今のニワトリのようなとべない鳥になってしまったというわけです。
とはいっても、ニワトリの先祖のセキショクヤケイも、もともととぶのがあまり得意な鳥ではなかったようです。昼間は地上を歩きながら食べ物をさがし、夜になり、木の枝の上でねるために飛ぶくらいなものだったのです。つまり、もともととぶのが苦手なうえに、人間にかわれて太ってしまったため、ますます飛ぶのが苦手になってしまったというわけなのです。
おうちの方へ
ニワトリにもまだとぶ力は少し残っています。太りすぎていなければ、屋根の上くらいまでならとぶこともできるのです。