種は何からできているの
そのためには、あちこちにちらばった方が有利ですから、小さい方が好都合です。しかし、ちらばっただけではふえることはできません。ふえるためには、まず芽を出さなければなりません。
芽のもとになるのは、胚と言われているところで、種の中のすみっこの方にあります。
そして、その胚が育つためには栄養が必要です。この栄養が胚乳なのです。胚乳は、種の中のまん中にあり大きなスペースをしめています。さらに胚と胚乳の2つをしまっておくふくろが必要です。このふくろが種皮、つまり種の皮というわけです。
つまり、種というのは、芽のもとになる胚と、栄養になる胚乳と、2つをつつんでいる種皮の3つからできているのです。
しかし、種の中には、アサガオやヘチマ、ダイズのように胚乳のない種もあります。このような種には、植物がまだ小さいときに出る子葉という葉っぱのもとがありますが、その葉っぱのもとの中にたまっている養分が、育つときに使われるのです。胚乳のない植物の種では、子葉、若い根、芽をあわせたものが、胚となります。