世界で一番小さい花は何
はじめに、どういうものを
植物のなかには、種で仲間をふやす種類がたくさんあります。その種は、花がさくことによってできるのです。そこで、種ができるためにどうしても必要なのが、おしべとめしべというわけです。おしべの花粉が、めしべの先にくっついて、やがて種ができます。つまり、おしべとめしべがあれば、花びらや、がくがなくても、花といえるのです。
このような花のなかで、今までにわかっている一番小さな花というのは、ミジンコウキクサとよばれる、水の上にうく、おしべとめしべだけの小さな浮草です。ミジンコウキクサは、植物全体の大きさが、1mmほどしかありません。この小さな体に、約0.1mmのくぼみがあり、そのくぼみの中に、おしべとめしべができるのです。このくぼみは、20倍したとしても、たったの2mmにしかなりません。その中に花があるのですから、どんなに小さいか想像できるでしょう。
ぜひ、本物を見てみたい気がしますが、残念ながらこの花は、なかなかさきません。世界中でも、この花の実物を見た人はそんなには多くないようです。そのせいで、図鑑を見てものっていないことが多いのです。