雲はどうして白いの

まっくらやみの中(なか)では、そこにものがあっても見(み)えません。明(あか)るいところでしかものは見(み)えないのです。わたしたちにものが見(み)えるのは、光(ひかり)がそのものに当(あ)たり、反射(はんしゃ)してわたしたちの目(め)に入(はい)ってくるからなのです。つまり、光(ひかり)の反射(はんしゃ)というのは、ものがどう見(み)えるかということに関係(かんけい)があるのです。
雲(くも)も、光(ひかり)を反射(はんしゃ)しています。その光(ひかり)が目(め)に入(はい)るために、わたしたちには雲(くも)が見(み)えるわけなのですが、雲(くも)の光(ひかり)の反射(はんしゃ)のしかたというのが、じつは少(すこ)し変(か)わっているのです。雲(くも)は小(ちい)さい水(みず)や氷(こおり)のつぶがたくさん集(あつ)まってできているために、光(ひかり)を同(おな)じ方向(ほうこう)に反射(はんしゃ)しないで、さまざまな方向(ほうこう)に反射(はんしゃ)します。これを乱反射(らんはんしゃ)といいます。乱反射(らんはんしゃ)はものの色(いろ)を消(け)して白(しろ)く見(み)せる働(はたら)きをします。このあちこちにちらばった光(ひかり)が目(め)に入(はい)るために、雲(くも)は白(しろ)く見(み)えるのです。雪(ゆき)が白(しろ)く見(み)えるのも、これと同(おな)じ理由(りゆう)です。