宇宙のはてはどうなっているの
そのひとりに、イギリスのウイリアム・ハーシェル博士がいます。彼は、今から200年も前に、望遠鏡を自分でつくり、それで星を観察し、宇宙の形を研究しました。その結果、彼は、宇宙の形は虫メガネのレンズのようなものであると考えました。しかし、当時の望遠鏡では星までの距離を正確にはかることはできませんでした。ですから、ハーシェル博士も、宇宙の大きさや宇宙のはてがどうなっているかまでは、わからなかったのです。
では、現在ある最新の望遠鏡を使って調べたらどうでしょうか。
地球から一番遠い所には、星のように見えるクエーサーというものがあり、このクエーサーは、地球から約150億光年もはなれています。光は1秒間に地球を7回り半も進むスピードをもっています。その光が、1年間に進む距離が1光年ですから、150億光年はその150億倍になります。それがどのくらいの距離か想像もつきませんが、このクエーサーがはてしなく遠いものであっても、これが宇宙のはてであると決めることはできません。本当の宇宙のはてはこのクェーサーのもっと先にあるかもしれないのです。そこは、現在の望遠鏡でも見ることはできませんから、結局、宇宙のはてがどうなっているのか、またあるかどうかも、今のところわからないのです。