どうして宇宙は暗いの（黒いの）

宇宙(うちゅう)には、細(こま)かいちりのようなものはあっても、そのほかは何(なん)もありません。つまり真空(しんくう)なのです。光(ひかり)は、反射(はんしゃ)したりちらばったりすることで、明(あか)るさを発揮(はっき)しますから、真空(しんくう)の場所(ばしょ)では、太陽(たいよう)の光(ひかり)は通過(つうか)するだけで明(あか)るく周囲(しゅうい)を照(て)らすことはありません。
地球(ちきゅう)には、空気(くうき)があり、その中(なか)に細(こま)かいちりもたくさんありますから、太陽(たいよう)の光(ひかり)はそのような細(こま)かいものに反射(はんしゃ)したり、当(あ)たってちらばったりすることができるのです。そして地上(ちじょう)までとどいた光(ひかり)は地面(じめん)や海(うみ)に当(あ)たって、周囲(しゅうい)を明(あか)るく照(て)らします。その点(てん)が、地球(ちきゅう)が宇宙(うちゅう)とちがって明(あか)るい原因(げんいん)なのです。

宇宙(うちゅう)空間(くうかん)にもガス星雲(せいうん)のように水素(すいそ)ガスなどの多(おお)く集(あつ)まった場所(ばしょ)があります。ガス星雲(せいうん)は、近(ちか)くに恒星(こうせい)があると、その光(ひかり)のエネルギーを得(え)て輝(かがや)き始(はじ)めます。オリオン大(だい)星雲(せいうん)などはこのようにして光(ひか)っているのです。ですから厳密(げんみつ)にいうと、宇宙(うちゅう)空間(くうかん)は完全(かんぜん)な暗黒(あんこく)ではないのです。