カメラはどうして写真がとれるの
最近の近代的な住宅ではあまり見られませんが、昔の日本の家では、ときどきそのようなことがありました。そんなとき、くわしく調べてみると、それは、雨戸の小さなあなから光が入りこみ、障子にうつってできたものでした。
これは、カメラとは何の関係もないようですが、じつは、これが一番かんたんな、カメラのしくみなのです。
つまり、まっ暗な部屋が、カメラの胴体の箱になっている部分で、雨戸の小さなすき間がカメラのレンズの部分というわけです。
このように、中が暗い状態の箱と、そこに光の入る小さなあながひとつあれば、そのあなから入ってきた外の景色が箱の中のかべにうつります。これが、針穴写真喫ピンホールカメラ)です。カメラは、このしくみを利用しているのです。
カメラは、レンズがなくても写真はとれますが、それではかなりぴんぼけの写真しかとれません。そこで、レンズをつけて、きれいな写真がうつるようにしているのです。ところで、写真はカメラだけでなく、フィルムがなければとることはできません。フィルムというのは、カメラのレンズを通ってきた光を、記録するものです。写真をとったフィルムを取り出して、現像液につけると、絵がうかびあがってきます。これを印画紙に焼きつけて、写真ができあがるのです。