木の葉やスポンジは水にうかびますが、ガラスや石、くぎなどは水にしずんでしまいます。
どうしてかを、まずスポンジの場合で考えてみましょう。
あるスポンジと、大きさも形もまったく同じ(体積が同じ)水のかたまりがあったとします。このふたつの重さをくらべてみると、当然スポンジは、水よりも軽いはずです。このようなとき、ものは水にうかびます。
では次に石の場合を考えてみます。その石と、大きさも形も同じ(体積が同じ)水のかたまりをくらべてみると、石は水よりも重く、このようなときは、ものは水にしずんでしまいます。
つまり、ものが水にうかぶかしずむかというのは、そのものと、同じ大きさ、同じかたちの(同じ体積の)水のかたまりとくらべて、軽いか、重いかということで決まるのです。もちろん、水よりも軽ければうきますし、重ければしずんでしまいます。
では、船の場合はどうでしょう。大きな船は、鉄でできています。鉄は、水よりも重さがありますから、もしその船が、全部鉄のかたまりでできていたならば、しずんでしまいます。しかし、鉄でできているといっても、船は外側や骨組みが鉄でできているだけで、中は部屋など空間がたくさんあります。つまり、外側だけで中はからっぽに近い状態であるといえます。だから、この船を、大きさも形もまったく同じ水のかたまりとくらべたとすると、船は、水よりも軽いのです。
それで船は水にうかび、エンジンでスクリューを回せば、スピードを上げて走ることができるというわけです。