お年玉は歴史が古く、これには昔から伝えられている特別な意味があるのです。昔、ほとんどの日本人は神様を信じていました。そして、1年の最初であるお正月には、それぞれの家に神様がやってくると思っていたのです。
お正月に、かざりつけをしたりおそなえをしたりするのは、すべてこの神様のためだったのです。正月に家にやってきた神様は、おそなえをしてくれたお返しとして、その家の人たちに「新しい魂」を与えます。神様からもらった新しい魂。この新しい魂のおかげで、人々はまた1年間健康に生きていくことができると考えていたのです。
このようなことを昔の人は本当に信じていました。そして、お年玉というのは、神様からもらった新しい魂のことだったのです。
つまり、昔はお年玉とは神様からもらうもので、目に見えないものだったわけです。
それが現在のようにお金にかわってしまい、しかも子供しかもらえないものになったのにも理由があります。
昔、神様からお年玉をもらえるのは、家の代表の人だけでした。つまり、ほとんどはお父さんであったのです。そこで、お父さんは神様からもらった目に見えないお年玉を、お金や記念品のような目に見える形にして、子供たちにわけてあげたわけです。
これが現在のお年玉のはじまりなのです。