計算(たし算、ひき算、かけ算、わり算)はいつだれがつくったの
お金がまだなかったほどの大昔では、物と物を交換してほしいものを手に入れていました。たとえば、いつもニワトリ10羽と、ブタ1頭を交換していた人たちがいたとします。ところが、あるときニワトリ15羽をブタと交換しなければならなくなりました。このとき、計算ができないとたいへんです。計算というのは、こんなふうに大昔から人間の間で行われてきたものなのです。つまり、いつだれが作ったというのは、はっきり言うことができないことなのです。
ところで、この大昔とは、いったいどのくらい昔のことなのでしょう? 100年や200年ではありません。今からおよそ3800年前に、現在のイラクやエジプトあたりの学校で、すでに算数が教えられていたといわれています。ということは、それ以前から計算というのはあったことになります。
ただし、大昔の人たちの計算方法は、私たちが学校で習うような計算とは、かなりちがっています。その計算方法は、国によってもちがっていますが、そろばんのようなものを使っていたところが多かったようです。
今、私たちが学校で習う計算は、今から800年ほど前に、アラビア人が使っていた計算方法がもとになっているのです。