空気について調べちゃおう
生 き物 の生命 を支 える空気
わたしたちは、つねに、息を吸ったりはいたりしている。これを呼吸という。もし、地球に空気がなかったら、呼吸ができなくて、わたしたちは生きていけない。空気は、わたしたちが生きていくために必要なんだ。
「空気」は、何種類かの気体が混ざってできている。約78%がちっ素、約21%が酸素で、そのほかに二酸化炭素やアルゴンなどがふくまれている。
わたしたちは、呼吸をして、体の中で酸素を吸収し、二酸化炭素をはき出している。酸素は、ものを考えたり、体を動かすためのエネルギーをつくるためのに使われているよ。
見 えない空気 にも重 さがある
空気は、目に見えないし、さわった感じもないけれど、重さがある。通常の温度や湿度では、空気は、1リットルで約1.2gの重さだ。でも、空気は、温度によって、重さが変わる。同じ体積なら温かい空気は軽く、冷たい空気は重い。この性質を利用しているのが熱気球だ。熱気球は、気球の中の空気をバーナーで熱し、周りの空気より軽くして空を飛ぶよ。
気圧 は空気 がおす力
空気がものをおさえつける力を気圧という。気圧は、地球の表面にはたらいている。わたしたちも、空気によっておされているんだ。でも、ふだんは、空気におされていると感じることはないよね。これは、体の中からも、外側におす力がはたらき、ちょうどつり合っているからだ。
地上でかかる気圧は、1平方センチメートルあたり約1kgで、これを1気圧という。気圧は場所によってちがい、高い所に行くほど小さくなる。例えば、高い山の上では、持っていたお菓子のふくろがふくらむことがある。地上では、ふくろの周りの空気がふくろをおす力と、ふくろの中の空気が外側におす力とのつり合いがとれている。ところが、高い山の上では、ふくろの周りの空気がふくろをおす力のほうが小さくなるので、ふくろがふくらむよ。
天気 予報 で使 われる「気圧 」
天気予報でも気圧ということばを聞くことがあるね。地球をおおう空気は、場所によって気圧がちがう。気圧が高い所は、高気圧とよばれ、晴れることが多い。また、気圧が低い所は、低気圧とよばれ、くもりや雨になることが多いよ。
空気 は縮 み、縮 むと、もとにもどろうとする
ゴムのボールをおすと、へこむね。このように、とじこめた空気は、おすと縮む性質がある。スキューバダイビングなどに使わるタンクには、この性質を利用して、縮められた空気が、たくさん入っている。
空気を縮めると、もとの体積にもどろうとしておし返す力が生まれる。ゴムボールがはずむのは、このためだ。ゴムボールを落とし、地面などに当たると、ボールの中の空気が縮められる。そのとき、空気が、もとの体積にもどろうとしてはずむよ。
縮 められると熱 を出 す
空気には、急におし縮めると温度が上がるという性質もある。例えば、空気入れを使って自転車のタイヤに空気を入れると、空気入れのつつが熱くなることがある。これは、空気入れの中の空気を急におし縮めたからだ。
空気のいろいろな性質は、わたしたちのくらしにも、さまざまに利用されているんだね。
空気 の性質 を利用 して自由 研究 をしよう
段 ボール箱 で空気 ほうを作 ろう
段ボール箱に穴を開けて、側面をたたくと、空気が勢いよく飛び出す。空のペットボトルを的にして、飛び出した空気の力を感じよう。穴の大きさや形、段ボール箱の大きさがちがう空気ほうも作って、飛び出す空気の力にちがいがあるか調べてみよう。
準備 するもの
段ボール箱、ねん着テープ、段ボールカッター(または、はさみ)、コンパス、空のペットボトル数本(500ミリリットルのもの)
作 り方
段 ボール箱 を組 み立 てて、空気 がもれないように、しっかりとねん着 テープをはる。段 ボール箱 の一 つの面 に、コンパスで10~15cmの円 をかく。円 にそって、段 ボールカッターなどで穴 を開 ける。(けがをしないように注意 )穴 を開 けた面 を正面 に向 けて、段 ボール箱 の側面 を両手 でたたくと、空気 が飛 んでいく。空 のペットボトルを的 にしてうってみる。
穴の大きさや、段ボール箱の大きさがちがうさまざまな空気ほうを作ってみて、たおれる本数にちがいがあるか比べてみよう。
※線こうのけむりを段ボール箱にためてたたくと、空気が飛び出す様子が見える。(線こうを使うときは、必ず大人といっしょにやろう。)
空気 の力 で進 む風船 ホバークラフト
ホバークラフトは、船体と水面(地面)の間に空気をふきつけてうかび、プロペラで風を送って反対の方向に進む乗り物だ。風船とペットボトルを使って、ホバークラフトを作ってみよう。
準備 するもの
ゴム風船、ペットボトル(500ミリリットル)、ビニールテープ、千枚通し(またはきり)、はさみ、カッター、CD、カップめんの容器
作 り方
- ペットボトルの上の部分と下の部分をカッターとはさみで切る。真ん中は使わない。(けがをしないように注意)
- 下の部分の底に、千枚通し(またはきり)で穴を5、6個開ける。(けがをしないように注意)
- 切り取った上の部分と下の部分を、ビニールテープでしっかりくっつける。
- ペットボトルのキャップの中心に千枚通し(またはきり)で穴を開ける。(けがをしないように注意)キャップにゴム風船をかぶせる。
- キャップごとくわえて、風船をふくらませる。空気がにげないように、風船をねじって、キャップをペットボトルにかぶせる。
- 風船のねじれをほどくと、ペットボトルの下から空気が出てうかぶ、指ではじいて前に進ませる。