「夜空にかがやく月や星をもっと近くで見てみたいな…」と、思ったことはありませんか?
そんなときに大活躍してくれるのが「天体望遠鏡」です。天体望遠鏡を使えば、月のクレーターも肉眼で見るよりもずっと鮮明に観察できます。でも、どうして天体望遠鏡を使うと遠く離れた月や星がよく見えるのか?どんなしくみなのかをすぐに答えられる人はそんなに多くはいないことでしょう。
この記事は朝日小学生新聞と学研キッズネットのコラボ記事です。朝日小学生新聞では、「学研の科学」編集長・西脇さんたちが「天体望遠鏡」キット製作に込めた思いや、おすすめの天体観測ポイントを紹介していいます。ぜひこちらの記事も読んでみてください。
朝日小学生新聞の記事(2025年5月5日発刊)を読む
天体観測がもっと楽しくなる天体望遠鏡と星空に関するクイズ
天体望遠鏡のひみつや天体観測をより楽しむためのひみつにせまるクイズを用意したので、さっそくチャレンジしよう。
クイズ① はじめて天体望遠鏡で天体観測したのはだれ?
答え ①ガリレオ
1609年に、イタリアの物理学者・天文学者のガリレオ・ガリレイがガリレオ式望遠鏡を作って木星の衛星や太陽の黒点、土星の環などを発見したのが天体望遠鏡のはじまりといわれています。このとき作られた天体望遠鏡は、対物レンズ凸と接眼レンズ凹を組み合わせたものでした。②のリッペルスハイは、望遠鏡の発明者といわれている。手にした老眼鏡の凸レンズ(対物レンズ)と近眼用の凹レンズ(接眼レンズ)を少し離して並べて見たところ遠くにある教会の塔が大きく見えたという偶然の出来事がきっかけとなった。③のケプラーは、ガリレオ式望遠鏡の欠点を改良して、接眼レンズを凸レンズにすることで視野を広く、そしてより倍率を高くしたケプラー式望遠鏡を開発した。
クイズ② 望遠鏡の対物レンズ「アクロマートレンズ」にはどんな効果がある?
答え ③色がにじまずにはっきりと見える
天体望遠鏡で広く使われている屈折式望遠鏡の対物レンズであるアクロマートレンズは2枚のレンズを貼り合わせて1枚にすることで色のにじみをとりのぞくことができます。赤色と青色の光を同じ位置に焦点を合わせ、色収差を補正して色のにじみがないくっきりとした星を観測できます。双眼鏡などで天体観測すると、レンズを通った光が色によって屈折率が異なるためにじんで見えたり、視野の端にある星が放射状に流れて見えたりします。
クイズ③ 天体望遠鏡で月や星を観測して数分経つと月や星が移動して見えるのはなぜ?
答え ①地球が自転しているから
地球は1日かけて1回転し、これを自転といいます(1時間に約1700㎞の速さ)。そのため、地球が自転して月や星など天体が動いて見えるのです。
また季節によって見える星が変わるのは、地球が1年に1回かけて太陽のまわりを回る公転しているためです。
クイズ④ 土星の環が見えなくなるのはどんなとき?
答え ②15年に1回見えなくなる
土星は太陽のまわりを約29.5年かけて公転しています。そしてその半分の約15年に1回、土星の環が真横の向きになる位置に来るため環が細くなってほとんど見えなくなってしまいます。
クイズ⑤ 月にあるデコボコとしたクレーターはどうやってできた?
答え ①いん石が衝突した跡
月の表面にあるデコボコとしたクレーターは、いん石が衝突してできたと言われています。最大のものは、直径約2500㎞ほど。月の表面には、大気や水がないので雨風にさらされることがないため、クレーターはそのまま残った状態に保たれているので月には多くのクレーターを見ることができます。
2025年は土星の環の消失を見れるチャンスが!
image credit:NASA and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)クイズは全問正解できたかな? 光をあつめて遠くのものを大きくくっきり・はっきりと見るための「天体望遠鏡」があれば、肉眼で感じられなかった夜空にかがやく月や星の美しさや宇宙の神秘に感動するはず。そして2025年は、クイズ④にあった土星の環の「消失」現象が発生します。およそ15年に一度のチャンス、ぜひ天体望遠鏡を使って環のない「土星」の観察をしてみよう。
はじめての天体望遠鏡におすすめ-天体望遠鏡 ~宇宙観測 超入門キット~-

『学研の科学 天体望遠鏡:世界とつながるほんもの体験キット 宇宙観測 超入門キット』は、天体望遠鏡、天体の観察ポイントなどを紹介した本誌、学研まんが「星と星座のひみつ」、無料オンラインコミュニティ「あそぶんだ研究所」がセットになっています。天体望遠鏡は全長46cm、直径6cmのケプラー式で、初心者向けながら本格的な性能です。対物レンズは大口径46mm、焦点距離400mm。接眼レンズは低倍率(15倍)と高倍率(45倍)の2種類。レンズは光学ガラス製で色のにじみが少なく、1等星はもちろん、月のクレーター、土星の環までクリアーに観測できます。スマホでの天体撮影を補助する「スマホガイドリング」も付いています。あそぶんだ研究所では、学研の科学編集部による生配信のワークショップに参加したり、キットの遊び方を投稿したりして科学を楽しめます。天体観測デビューやSNSデビューに最適の体験キットです。
価格:4,950円(税込)
『学研の科学 天体望遠鏡』をくわしく見る
本格的な天体望遠鏡を組み立てる楽しさ!

のりやはさみを使わずに組み立てられる天体望遠鏡キット。天体望遠鏡の筒の部分は、厚紙でできているので軽く持ち運びもしやすい。レンズはプラスチックではなくガラスレンズを採用しているので、とてもクリアに星を観察することができます。本格的な天体望遠鏡と同じような性能をもった一台を自作できるのもポイントです。
2種類の接眼レンズでじっくり観察できる!
対物レンズは、色のにじみの少ないガラス製のアクロマートレンズを採用。接眼レンズは、15倍と45倍の2種類の倍率をつけ替え可能です。月のクレーターはもちろん、オリオン大星雲、さらには土星の環までしっかり観察できます。
スマホで月や星を撮影できる!
スマホでの天体撮影を補助するガイドリングを使えば、自分が見た月をスマホでかんたんに写真撮影して保存できます。
天体観測をより楽しむためのガイド付き!
天体観測を楽しむためのポイントをじっくり紹介したガイド本も付属。天体望遠鏡で実際に観察した「月の海」やクレーターの名前を確認できたりなど、ガイド本を活用すればより天体観測が楽しくなることまちがいなし。ほかにも季節ごとに見られる代表的な星座についてわかりやすく解説した学習まんが「星と星座のひみつ」も読めます。
『学研の科学 天体望遠鏡』をくわしく見る