国語が楽しくなる!好きになる!冬休みにみんなでできる「言葉あそびゲーム」5選
言葉 をたくさん知 っていると、どんないいことがあるの?
「よく『語彙力を増やそう』とか『言葉力を身につけよう』なんて言われますが、語彙力があると何がいいの?と思ったことはありませんか。じつは、たくさんのいいことがあるんですよ。
私たちは、何をするにも『言葉』を使います。言葉で自分の気持ちを伝えるし、状況を説明するし、友だちとおしゃべりもする。語彙力がある、つまり言葉をたくさん知っていると、よりピッタリの表現で伝えることができますよね。相手との関係ももっと良くなるし、いま見ている世界がさらに広がっていきます。言葉をうまく使えると、私たちの暮らしはもっとうまくいくと思いますよ」(金田一先生)
家族 や親 せきが集 まったらみんなでチャレンジ!「言葉 あそびゲーム」
言葉の力を無理なく身につけるためには、遊びながら楽しむことが一番。ここからは、金田一先生おすすめの「言葉あそびゲーム」を紹介していきます。年末年始や春休み、夏休みなどで家族や親せきが集まったときにピッタリ!
どれも大人数で楽しくできるのがポイントです。「言葉ものしり王」を目指して、みんなでチャレンジしてみよう!
いくつ言 い換 えできるかな?「類義語 探 しゲーム」
【遊び方】
類義語とは、同じような意味をあらわす言葉のこと。お題になる言葉を決めて、その言葉の類義語を順番にあげていきます。一番多く類義語を答えられた人がチャンピオン!
似ている意味の言葉をたくさん知っていると、読書感想文や作文などを書くときにも役立ちます。
【実際にチャレンジ!】
「先生」と同じような意味を持つ言葉を見つけよう!
下の「スタート」ボタンを押すと、いろいろな言葉が書かれたモグラが出てくるから、「先生」の類義語が書かれたモグラのみを叩いていこう。時間は1分間、キミは何問正解できるかな?
いろんな表現 を発見 !「意味 から言葉 を想像 ゲーム」
【遊び方】
辞書は言葉から意味を調べるために使いますが、この「意味から言葉を想像ゲーム」では反対の使い方をします。
まずは辞書を一冊用意して、出題者と回答者を決めます。出題者は辞書の中からひとつ言葉を選び、その説明文を読み上げます。回答者は説明文を聞いて、何の言葉を選んだのかを当てるゲーム。
辞書が手元になかったら、スマートフォンなどで検索して出題してもOKです。学研キッズネットの辞典ページも、探したい言葉や50音検索ができるからぜひ利用してみて。クイズを出し合いながら、知らなかった表現を楽しく知るチャンス!
【実際にチャレンジ!】
左側には「意味」が、右側には「言葉」が隠れているよ。どこに何が隠れているかわからないから、カードをめくって出た意味や言葉の場所も覚えながら、ピッタリのペアを探してみてね。4分以内にすべてのペアを見つけられるかな?
ひらめきが大切 !「回文 づくりゲーム」
【遊び方】
「新聞紙(しんぶんし)」や「竹やぶ焼けた(たけやぶやけた)」など、上から読んでも下から読んでも同じ言葉・文章を「回文」と言います。お互いに回文を言い合って、より多く回文をつくれた人、または一番長い回文をひらめいた人が「回文キング」!
最初は単語で、慣れてきたら文章にもチャレンジしてみるとおもしろいよ!
【実際にチャレンジ】
右側に書かれている5つの回文を、左側から探してタップ(クリック)しよう! 制限時間内に見つけられるかな?
おもしろいストーリーを考 えよう!「昔話 アレンジゲーム」
【遊び方】
みんなが知っている有名な昔話の一部を変えて、自分だけのストーリーを考えるゲーム。たとえば「桃太郎」に出てくる「桃」が「スイカ」だったら……? 自分だけの「スイカ太郎」物語を考えて、みんなで発表しあうととっても盛り上がるよ。場面ごとに交代して、物語をみんなでつくっていってもおもしろい!
「ん」がつく位置 がカギ!「後 ろの2文字 とりゲーム」
【遊び方】
普通のしりとりも楽しいけれど、終わりの2文字をとるルールにすると難易度がアップ! たとえば、「しりとり」→「とりにく」→「にくきゅう」→「きゅうじつ」といった感じです。
もしも、「とりにく」→「にくだんご」にしてしまうと、「ん」ではじまる言葉がないのでゲーム終了! 反対に、「きりん」など「ん」で終わる言葉でも、「りんどう」など「りん」で始まる言葉があるので、このゲームならOKです。
このほかにも、食べ物を食べて感想を言い合う「食レポごっこ」や、家から学校までの道のりを言葉で説明する「言葉で地図を作ろうゲーム」など、見たもの、聞いたもの、感じたものを言葉で表現する練習ができる遊びはたくさんあります。みんなで楽しみながら、言葉の力を身につけていきましょう。
お話 を聞 いた人 :金田一秀穂 さん
日本の言語学者。専門は日本語教育・言語行動・意味論。杏林大学外国語学部教授、政策研究大学院大学客員教授。『学研 現代新国語辞典』や『新レインボー 小学国語辞典』(ともに学研プラス)など辞典の編纂にも多く携わる他、『「汚い」日本語講座』(新潮社)、『ことばのことばっかし』(マガジンハウス)、『お食辞解』(清流出版)、『オツな日本語』(日本文芸社)、『金田一家、日本語百年のひみつ』(朝日新聞出版)など著書多数。
取材・文/水谷映美