脳科学者・篠原菊紀教授もオススメ 「頭を使うことは楽しい」と“脳が認識する”知育玩具
- 新製品
- PR
難関中学校合格者を数多く出す、人気の学習塾「宮本算数教室」(東京都千代田区)。実は、教室生が小学校低学年のうちは、独自のパズル問題を中心に取り組んでいます。単純な計算問題ではなくパズル問題を解くことで、自分で考え抜く力を楽しく鍛えることができ、教室生のその後の成長を支えているといいます。そこで、そのパズル問題により楽しく家庭でも取り組めるよう開発されたパズル玩具が、学研ステイフルの新商品「宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル 道をつくる」と「光の反射」です。この玩具で遊ぶことで鍛えられる能力について、脳科学者で公立諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授に解説してもらいました。
STEM教育の基礎となる脳力が鍛えられる
Q「宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル」で遊んでみて、いかがでしたか。
篠原教授 STEM(科学・技術・工学・数学)教育の基礎となる「空間認知力」や「ワーキングメモリ力」が鍛えられる仕掛けになっていて、おもしろいです。
空間認知は、脳の「頭頂連合野」で行われ、目からの信号が入る「後頭葉」の情報と、自分との距離感や触感などに関わる「体性感覚野」の情報を合成したものです。例えば、空中のボールをキャッチしたり、サッカーでフィールドを俯瞰的に見たりするときの力です。
ワーキングメモリは、「前頭前野」の機能で、高度な知的能力のほとんどに関わっています。記憶や情報を一時的に保持しながら、計算したり考えたり作業したりする機能です。人は、この機能が発達したために、考える、学習する、仕事をする、コミュニケーションを取ることができるようになりました。
Q「道をつくる」の特徴は、どう感じましたか。
篠原教授 「道をつくる」は、一本道を作るという平面的な認知と、最後に走らせるクルマの立場になって動きを考える認知という2つの認知が出てきます。前者は後頭葉寄り、後者は体性感覚野寄りで、この2つの空間認知を統合させる点が、おもしろいですね。例えば、立体の展開図の問題を考えることに似ています。特に、折りたたむとどうなるか、このパズルでいえば動くクルマから見たらどうなるか、いろいろな視点で見られるようになることは大事です。
Q「光の反射」は、どうでしょう。
篠原教授 「光の反射」は、道やクルマという実物感がある「道をつくる」に対して、目には見えない光を使ってルートを作ります。より空想的な空間認知になり、空間を操作するという感覚に近くなると思います。目にも見えず、空中に浮いたものを考えることは、3次元(縦・横・奥行き)を超えた認知が鍛えられます。これは高度なプログラミングを考える力の土台となりえると思います。
将来的に子どもたちが獲得しなければいけない空間認知は4次元を超えてきます。先ほどの3次元に、時間軸が加わると4次元ですが、例えば人工知能のプログラムでは無限の次元空間を作って、操作していきます。「光の反射」で遊ぶことで3次元を超える感覚を得ていると、無限の次元にも対応しやすくなると思います。
「楽しくやる」が最も効率的
Q ロジカルパズルに対象年齢5~8歳で取り組む意味は大きいですか。
篠原教授 脳のどの場所が、どの時期に発達のピークを迎えるか、比較的わかってきています。
5歳より前は、ざっくりいうと「好き嫌い」の部分です。何かを好きになるという働きが強いので、頭を使うこと、体を動かすこと、人と関わることなどを、楽しいと感じてもらうことが最優先です。少なくとも、絶対に嫌いになるようにしてはいけません。
8~12歳は、ワーキングメモリ機能がある前頭前野が発達のピークです。ワーキングメモリ力が弱いと、例えば算数の応用問題などが苦手です。単純な計算はできるけれど応用問題ができず、「8歳の壁」「9歳の壁」という、つまずきの一因になります。
ワーキングメモリについて、例えば認知症のスクリーニングテスト(特定の疾病を有する確率の高い人を選別する方法)にも組み込まれているワーキングメモリテストは、トレーニングを行うことでその成績が向上することが知られています。さらに、ワーキングメモリトレーニングによって、IQ や学業成績も向上するといった報告もあります 。「宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル」は、脳のメモ機能を使いながら仮想的にルートの組み合わせを作ることをやっているので、ワーキングメモリを鍛えることができます。5~8歳で取り組むことで、発達のピークを前にしたよい準備となるでしょう。
空間認知も、できるだけ早い時期に、いろいろな視点からのイメージをできるようになることが重要です。日常生活ではトレーニングする機会も限られて未開発になりがちですので、「宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル」に取り組むのはよいでしょう。
Q 宮本算数教室ではパズル問題で、自分で考え抜く力が身につくように、夢中になれる楽しい問題に取り組むことを重視しているようです。
篠原教授 「やる気」の裏打ちを何より大事にする試みとして評価できます。パズル問題などで楽しみながらトレーニングすると、「頭を使うこと=楽しい」という刷り込みが脳に起こりやすくなるでしょう。そうすると、まず学習効率が上がります。そして、全く関係ない勉強であっても、間にパズルを楽しむだけで、記憶やスキルの定着に役立ちます。つまり、何でも楽しんでやるのが一番効率的だということです。修行のような日々は思いのほか役に立たないのです。
Q「宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル」のような知育玩具と、スマホやタブレットの思考力を鍛えるアプリとでは違いがありますか。
篠原教授 現段階では、実物感と操作感に違いはあると思います。実際に、工学的にモノを作ることを考えたときには実物感と操作感を得られるトレーニングは大事だと思います。
例えば、間違いがある計算式をチェックするという課題を、タブレットと紙でやらせると、紙グループの方がよい成績が出ます。ただ、紙の質感だったり本の厚みだったり、実物感や操作感の表現力においてアプリやタブレットの方が上がってくるようになると差はなくなっていくのではないでしょうか。
自己暗示とご褒美でしっかり脳トレ
Q 子どもたちや保護者へ、メッセージをお願いします。
篠原教授 空間認知力が高い人は、数理的な能力が高くなりやすく、取得できる特許数が多くなるとの報告があります。ワーキングメモリの力が強い人は、年収や貯蓄が多くなる、医師や弁護士など社会的地位の高い職業につきやすくなるとの報告もあります。さらに、大人になったときに肥満や高血圧になりにくく、たばこや薬物に依存することも少なく、犯罪を起こす率も低いと報告されています。
「宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル」は、この空間認知力やワーキングメモリ力を鍛える上で有効だと思います。それは「頭を使うことは楽しい」と、子どもが思うことが大前提です。
実際に遊ぶお子さんたちは、パズルに少し行き詰まってしまうような場面でも、楽しくやる努力をしてみましょう。そして、パズルが解けたら「できたー!」と喜びましょう。人の脳は暗示にかかりやすく、そうすることで本当に楽しく感じるのです。
保護者のみなさんは、パズルが解けていなくても「ここまでできて、すごいね」と努力をほめたり、ちょっとヒントを与えて解けるように導いてあげたりしてください。子どもの達成感や喜びを増幅させて、もし達成感や喜びが足りていなさそうに感じたら、代わりにたくさんほめてあげましょう。
ぜひ「宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル」を楽しく遊んで、脳を鍛えてください。
宮本算数教室の賢くなるロジカルパズル
動くクルマや光、宇宙人、ロケットなど子どもを引き付けるモチーフを詰め込んだ新感覚のパズル玩具です。ルールはシンプルながら、論理的思考力が鍛えられます。高難度の問題は大人でも手こずるようなやりごたえで、試行錯誤の末にクリアすれば、大きな達成感が味わえます。一度ハマれば何度でも挑戦したくなり、学ぶ意欲にもつながります。
道をつくる
光の反射
宮本算数教室
宮本哲也先生が1993年に開校、卒業生の多くが難関中学合格の実績をもつ人気の算数教室。今なお入塾待ちの生徒が後を絶たない。教室最大の特徴は先生が「教えない」こと。「自分で考え抜くこと、それが賢くなる秘訣」をモットーに、「面白い問題だけが子どもを夢中にさせる」として生徒がひたすらパズルに取り組むメソッドを提唱する。2006年に学研プラスから出版した『賢くなるパズル』シリーズは、国内だけで累計250万部の大ベストセラーに。アメリカでも開校していた経験があり、世界で10言語、20カ国で楽しまれている。
篠原菊紀(しのはら・きくのり)
1960年、長野県茅野市生まれ。公立諏訪東京理科大学工学部情報応用工学科教授。「快感・楽しさ」をキーワードに「ドーパミン神経系のふるまいを利用しコンテンツの快感を量的に推定する研究」「機械学習を併用したゲーミング障害・ギャンブリング障害研究」などを、企業などとコラボしながら行っている。著書に『クイズ!脳ベルSHOW 50日間脳活ドリル』(扶桑社)、 『「すぐにやる脳」に変わる37の習慣』(KADOKAWA)など。フジテレビ「今夜はナゾトレ」、NHK「チコちゃんに叱られる!」などメディアでの解説や監修も多数。