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【気持ちが伝わるコミュニケーションとは】アンガーマネジメント編~夫にイライラすることが増えた…喧嘩はしたくない。どうしたらいいの?~

【気持ちが伝わるコミュニケーションとは】アンガーマネジメント編~夫にイライラすることが増えた…喧嘩はしたくない。どうしたらいいの?~

本稿は、「子どものあそびがパッと見つかる」WEBサイトASOPPA!から読者におすすめの記事を掲載しています。

こんにちは!フレーベル館・子ども子育て研究室です。
私たちは、未就学児の保護者を対象に子育てについて調査を行っています。
調査から、夫婦で一緒に子育てしたいのにできていないと感じている問題が見えてきました。
それを解決するために「夫婦で子育てについて対話をする機会をつくる」ことに着目しました。

こちらの記事は、「夫婦間の子育てにおけるコミュニケーション」に着目し、「思考と感情の整理と対話の方法」をテーマに、3か月にわたり、毎月1名ずつ3名の専門家に夫婦で一緒に楽しく子育てするヒントを伺った連載の第一弾です。
第二弾、第三弾はこちらからご覧ください。
【#2】問いと対話のデザイン編~今の子育て状況に違和感!夫婦で話し合いたい…でもどうやって? ~
【#3】セルフケア編~子育てはだれとする?気持ちが伝わるコミュニケーションとは~

↓こちらの記事も併せてご覧ください
【この連載ができた背景】産後、「夫婦喧嘩が増えた?」夫とのすれ違いの背景にあるものとは?

初回となる今回、お話を伺った専門家は、
日本アンガーマネジメント協会の
篠真希先生です!



【篠真希(しのまき)先生】
日本アンガーマネジメント協会
トレーニングプロフェッショナル
夫の転勤に伴い7年間海外に居住。帰国後、子供の生活環境の変化・学級崩壊などを経て、子供の感情マネジメントに関心を寄せアンガーマネジメントを学ぶ。日本で初めての「母親のための入門講座」を開催すると同時に、幼少期からのアンガーマネジメント習得の必要性を提唱し「キッズインストラクター養成講座」の立ち上げに従事。出典:日本アンガーマネジメント協会より抜粋
著書|著:篠真希「子育てのイライラ怒りにもう振り回されない本」(2017),すばる舎/著:篠真希,イラスト:モチコ「イラストでわかる怒らずのばす育て方」(2019),池田書店 等

(2021/10/14 にzoomにてインタビューさせていただきました。)

今回は、「怒り」を中心に、「アンガーマネジメント」の視点から、思考と感情の整理と対話の方法についてお話を伺っていきたいと思います。


*聞き手=フレーベル館・子ども子育て研究室(以下:子子研)

アンガーマネジメントとは?

怒りに振り回されることなくより円満な関係性を築いていく手法

子子研アンガーマネジメントとは一体どのような手法なのでしょうか?

篠先生:「アンガーマネジメント」というと「怒らない人になること」と思われる方もいるかもしれません。

が、それは違います!

まず、「怒っていること」を自覚すること。

そして、怒りに振り回されることなく、より円満な「関係性」を築いていくことを目的としています。

怒りは“サイン”

篠先生:まず、そもそも「怒り」って何?という話からですが。

怒りって“サイン”みたいなものなんです。

子子研:サインですか。

篠先生:そう。怒っていること自体を単純に自覚できると、「私、今この状況を嫌だ、不快だ、変えたい」と感じているということに気付けるようになります。

サインに自分で気付けるようになると、行動に起こす時には、単に怒りをぶつけるのではなくて、言葉に置き換えられるようになります

自分の感情のハンドルを握る

子子研:アンガーマネジメントできると、どんな良いことがありますか?

篠先生:例えば、何か問題が起きた時、その場の勢いで感情をぶつけてしまったり、わざわざ相手が傷つくようなことを言ってしまったり。

そして後から「こんなこと言いたいわけじゃなかったのに…」と思う。

そういったことってありませんか?

子子研:あります、それで後悔したり…。

篠先生:アンガーマネジメントできるようになると、「これって怒る必要あるのかな?」と、一旦立ち止まれるようになるので、自分の感情に振り回されなくなります。

自分の感情のハンドルを握るイメージです。

自分が変わると「関係性」が変わってくる

子子研:夫婦関係においては、どのようなことが期待されるでしょうか?

篠先生:まずその質問に答える前に。

アンガーマネジメントって、“自分の気持ちが少し軽くなるためにやること”であって、他人を変えることではありません。

「これは、自分のためにしていることだ」という認識をはずさないでほしいんですよね。

子子研:「自分のため」にですね。

篠先生:はい。ただ、自分が変わることによって、自分の態度や言葉が変わって、結果的に相手との「関係性が変わる」ということはあります。

アンガーマネジメントの考え方とは

  • 「私今怒ってる」と気付く。
  • 「これって怒る必要あるかな?」と考える。
  • 「必要ある」と判断する。
  • 「では、どうやって伝えたら相手にわかってもらえるかな?」と言葉に置き換える。
  • 自分が変わることで、相手との関係性が変わる。

見えないものが見えてくる!「べきログ」がオススメ

篠先生:まず、できることとして。
「アンガーログ」を付けるのもいいですし、「べきログ」を付けるのもいいと思います。

子子研:べきログ・・・?
「~すべき」の「べき」ですか??

篠先生:はい。「べきログ」って、自分の譲れないことである「べき」をもう単純に全部書き出すんです。

ポイントは、できるだけ具体的に書くこと。

具体的に書き出すと無意識の価値観が見えてくる

子子研:なぜ具体的に書くことが大切なのでしょうか?

篠先生:それは、同じ言葉を使っていても、その言葉の理解が人によって違うということがあるからです。

特に子育てや、家庭のことって、自分の経験してきたこと以外は再現しにくいものです。

あまり口に出さない「常識」や「当たり前」のベースがそれぞれ違う。

だから、感覚的な言葉で理解してもらうのは、実はかなり難しいわけですよね。

例えば、「子育ては夫婦ですべきだ」という場合、まず、子どものことと家事のことを分けて考えます。

子どものことでは「休みの日だけじゃなくて、平日も子どもとの時間をつくるべきだ」とか、「ミルクをあげるだけじゃなくて、哺乳瓶の消毒まですべきだ」とか。

家事のことでは「私が忙しい時は、洗濯物を取り込むのは夫がやるべきだ」とか、「そもそも私が忙しい時はじゃなくて、いつもするべきだ」とかを書き出してみる。

篠先生:そして自分の書いたものを眺めてみてください。

その中でも、「とはいえ料理は私よね」とか、「買い物は自分で行きたい」とか、「お風呂掃除は任せたい」とか。

自分がやった方がいいこと」とか、「相手がやった方がいいこと」とかが無意識にあると思います。

だけどそれって、全部書いてみないとわからないんですよね。

子子研:確かに。
普段は、あまり意識していないです。

篠先生:日々忙しい中、感覚でやっていくと、無意識に全部を相手にぶつけてしまったり、叶わなかったら、イライラしてしまったり、自己嫌悪になってしまったり…。

書き出してみると「あ、これ求めすぎだな」とか、「これ理不尽なこと言ってるな」とか、そういう部分も見えてきます。

だから一度全部書き出してみて、振り返ることって結構大事なんです。

お互いに“情報”として交換する

篠先生:「べきログ」って、そのまま「自分が今何を望んでるのか」というのを相手に伝える時にも役立つんですよ。

相手ができなかったときに指摘するのではなく、「自分はこんなことを望んでる」ということをお互いに情報として交換しておきます。

そして、もし相手も協力的なのであれば、「見て!私はこんなにあったの。これはすごい自己中心的に見えるかもしれないから、あなたも書いてみて」と相手にも、書いてもらい。

それを見せ合うことで、「じゃあこれはできる、これはちょっと難しい。」という建設的な話し合いができますよね。

お互いの理解も深まりやすくなるはずです。

最初は、見せ合った時、お互いにきっと「え!こんなに求めてるの?」ってなると思うのですが、そこは、どれを譲歩し合うかにつながります。

子子研:書き出してみることで自分の整理にもなりますし、何より相手にも伝わりやすいですね!やってみたいと思います!

「べきログ」の効果

  • 書き出すことで自分の思考や感情の整理になる。
  • 見せ合うことでお互いの理解が深まりやすくなる。


この記事の続き、
今すぐ実践!本音が伝わる関係を築く方法
夫の皆さんへもメッセージをいただきました!

は、こちら↓
気持ちが伝わるコミュニケーションとは【#1】アンガーマネジメント編
~夫にイライラすることが増えた…喧嘩はしたくない。どうしたらいいの?~

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