Case 11 もし親が機械オンチだったら/わが家のSNSトラブル ~ユカの事件簿~
ケータイ、スマホ、パソコン……子どもに使いかたを教えてあげたいけれど、教えられない方も多いのではないでしょうか。
赤外線にザセツ、AirDropに失敗
今回は、機械が苦手な親とスマホのかかわりかたについてです。
わたしは、機械オンチではありませんが、ケータイ・スマホの機能にくわしいとはとても言えないレベルです。ガラケー時代には「赤外線通信」機能を使おうとして赤外線の出しかたがわからなかったし、スマホになっても、AirDrop※1で画像を送ろうとして失敗したり(Wi-Fi環境でなかったからでした……)と進歩しません。
※1 AirDropとは、Wi-FiやBluetooth機能を使い、近くの Apple 製端末どうしでファイルなどを共有できる機能
このコラムを読んでいるかたの中には、機械に強いかたもいれば、ぜんぜんわからないからスマホの設定は他人まかせというかたもいるでしょう。
親が知識をしっかりもって子どものケータイ・スマホを管理できればそれにこしたことはありませんが、機械が苦手な場合は、お子さんが小学生、中学生ではじめてのケータイ・スマホを手にしたときはついていけても、そのうち、子どもが使っているSNSやアプリがどんなものかわからなくなってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、どうやって子どものスマホの使用状況を知ったらいいのでしょうか。
苦手なら子どもに「教わる」のもアリ
そんなときは子どもに教わるほうに回るのもひとつの方法です。
「面白いアプリある?」や「わたしもインスタグラム始めたいんだけど、教えて」と子どもにたのんでしまうのです。教えてあげる立場になるのは、子どもにとっても悪い気分ではないようです。
子どもが使っているSNSやアプリについて教わることで、そのSNSやアプリを子どもがどのくらいわかっているのか知ることができます。面白い機能についてはよく知っていても、プライバシー管理がどうなっているのかは、子どもが気にしていない場合もあります。
「これって電話番号でだれでも友だちになっちゃうの?」
「名前を知られたくないときってどう設定するの?」
などとたずねて、子どもがちゃんと答えられるか見ておきましょう。たとえ細かい設定がわからなくても大人の「常識」で気づけることは多いはずです。
あっという間に親の先をいく子どもたち
わが家も娘のユカが高校生になってからは、わたしよりケータイを使いこなすようになりました。iPhoneはわたしが先に買ったので、ユカに設定のしかたを教える立場になれましたが、新しい機種への買い替えはユカが先で、今度はわたしが教わりました。
親が機械オンチだろうと機械に強かろうと、いずれ子どもは親より上手にスマホを使いこなすようになります。
友だち同士の口コミで、新しい、面白い情報がどんどん伝わり、親の知らない機能、大人が思いつかないような使い方をし始めます。一方で、仲間うちに流れる口コミは新しく楽しい面だけで、マイナス面(危険性)は伝わりにくいものです。
親はその視点を補ってあげられるように、スマホ関係の話題はおおざっぱでいいので、耳にいれておきましょう。そして、自分がわからないなら「新しいことは子どもに教えてもらおう」という気持ちで、子どもにくわしくなってもらえばよいのです。
親に教えることを通じて、子どもは自分の知識をおさらいすることになり、親のヒントで別の切り口からの知識を得ることになるでしょう。
正しい知識はきっと一番のセキュリティです。親子で身につけていきましょう。
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