Case 51 ユカと見たスマホとSNSの4年間 1/わが家のSNSトラブル ~ユカの事件簿~
スマホと二人三脚で送ったユカの大学生活をふりかえります。まずは授業関連のエピソードから。
スマホを片手に走り抜けた大学生活
このたび娘のユカは大学を卒業しました。この機会に、まさにスマホの普及とシンクロした4年間の大学生活をふりかえってみたいと思います。
今回は、講義などの大学のシステムにかかわる思い出です。これはユカ個人の経験で、大学や学部がちがったら、まったくちがうこともあります。ひとつのケースとしてお読みください。
大学側もケータイ・スマホ前提
入学前から大学生活はパソコンやケータイ・スマホでネットを使える前提で進んでいました。合格発表も、入学手続きに関する情報も大学の公式HPに出るので、ネットで知ることができます。また学生一人ひとりが大学からアカウントを発行され、さまざまな手続きや個別の連絡をそれで行なうようになります。
もちろん書類は渡されますし、重要書類は手書きで提出……すべてがネットで済むわけでも、ネットに接続できないと手続きできないわけでもありません。しかしネットがないと不便でしょうがないのです。
新学期は、まずは履修登録(その年にとる講義を選択する)から始まりますが、講義のリストや内容の紹介、登録受付は大学のWebサイトで行なわれます。ユカはSNSで先輩からの口コミも集めていました。
休講の情報や、試験範囲と日程などもWebサイトで見ることができました。大学の掲示板にも同じ情報が出ますが、スマホでどこにいてもチェックできるのでむだ足をふみません。
学期末には、成績が個人のアカウントに通知されます。
これは保護者にも送られるように選択できたのですが、わが家ではユカだけに届くようにしていました。
成績発表の時刻にスマホをにぎりしめているユカと、
わたし「成績どうだった?」
ユカ「……言わなきゃダメ?」
と押し問答するのがお約束になっていて、楽しい思い出です。
ところで、パソコンの立場は?
ふだんの用事はスマホで済むので、パソコンが必要だったのはレポートの作成など長文を書くとき、たくさんの検索が必要なとき、大きな画面での作業、音楽データの管理などでした。
パソコンを持参する授業はなかったのですが、レポート課題では、Wordで文章を作成してファイルの形で提出するものがありました。ユカは長文の入力はキーボードが楽だと言いますが、同級生には、レポート程度ならフリック入力(スマホで使われる入力方法)のほうが速いとスマホで作成する人もいました。
それでも卒業論文までスマホで書く人は、まずいません。長文で、図や表も使う論文を書くならなおさら、広い画面、データ容量のあるパソコンがむいています。ちかごろはパソコンを敬遠するお子さんが増えているそうですが、より広く深い学びのためにも、パソコンやキーボード入力には慣れておくことをおすすめします。
まだまだ変わっていく大学生活
こうして見てくると、ユカが
「大学生活にスマホは必需品。持たないって選択肢はないよ」
と言ったのも納得です。スマホは単なる遊びのツールではありません。
これから大学生活を始めるお子さんは、ますますスマホ必須の4年間を送るでしょう。最近のニュースによると、ある大学では、スマホの位置情報を利用して講義の出欠をとる実験が行なわれているとか。
もう代返はできない時代になるね、とユカに言えば、
「代返用のスマホをもう1台持てばいけるかも」
などと、さっそく悪知恵をめぐらせています。
大学側も対策するとは思いますが、人のまばらな教室でたくさんのスマホの位置情報だけが……なんてことにならないよう、みなさんマジメにおねがいします!
次回はサークルなどのプライベートな部分でのスマホライフについて書きたいと思います。
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