中学生になる前に、快適な子ども部屋をつくろう!【その後】
教育クリエイター・陰山英男先生のアドバイスのもと、子ども部屋の改造を行なったわが家ですが、当時小6だった息子が中学生になり、いよいよ子ども部屋にベッドを購入することになりました。
熟睡できてない息子をみて、これはマズい
クイーンベッドに親子3人、川の字で寝ていましたが、寝返りが十分に打てないせいか夜中にむっくり起き上がるようになった息子(中1)。さすがに狭いよね……。
体の成長著しいこの時期、さらに部活が始まり、小学生のときとは比べ物にならない運動量なので、熟睡できないのはマズいなと危機感を覚えました。
子ども部屋にベッドを買うのは、息子が心底欲しくなったときでいいと考えていましたが、こういったわたしの不安から、急きょ、家族で最寄りのニトリへベッドを見に行くことになりました。
成長期の男子には大きめサイズがおすすめ?
マットレスは陰山先生おすすめのポケットコイル、ベッドフレームは息子が好きなベージュ、置き場所の関係でシングルより小さめのスモール。ある程度、条件を絞っていたので、すぐに決まるだろうと思っていましたが、いろいろな種類のベッドを目の当たりにして、ひとつに決められなくなってしまったわたしたち。
そんなようすを見ていた年配の店員さんが近づいてきて、アドバイスしてくれました。
店員さん:息子さんのベッドですか?
わたし:そうなんです。ポケットコイルのマットレスがいいと聞いてきたのですが……
店員さん:いまは、ポケットコイルが主流になっています。以前は、マットレスの中のバネがらせん状につながったボンネルコイルが多かったのですが、ポケットコイルは一つひとつのバネが袋に包まれて独立しているので、体の重さや凹凸に合わせて、体を点で支えてくれます。だから、体の負担が少なくて、快適に眠ることができるんです。
なるほど……やっぱり、ポケットコイルがよさそう!
店員さん:中1の男の子でしたら、これから体も大きくなって、寝ているときの動きも激しくなります。ポケットコイルの中でも、固めのハードタイプがいいと思いますよ。マットレスの外周に固めのコイルを使うことで、体をしっかり支えてくれます。端の落ちこみが少なくて、横揺れもしにくいですよ。
ハードタイプなんて、考えてなかったわたし。さっそく、息子に座わってみてもらいました。
息子:いろいろ試しすぎて、違いがよくわからないや(笑)。
わたしも寝てみましたが、寝心地が固いという感触はありませんでした。確かにボヨンと沈む感じはなく、でも体をしっかり支えてくれるようです。
「これを10年使って、お給料をもらうようになったら、もっとよいものを自分で買ってください」と、ほほ笑む店員さん。
ハードタイプの中にも、素材と寝心地の違いで4段階の種類があるのだそうです。すすめられたのは、4種類の中でいちばんスタンダートなタイプです。
わたし:子ども部屋の置き場所の関係で、スモールサイズがいいのですが。
店員さん:スモールだと寝返りが十分に打てないのと、冬になると掛け布団が落ちてしまうので、ニトリではほとんど取り扱いがないんです。これから体がもっと大きくなりますし、シングルサイズがおすすめですよ。
なるほど。でもシングルサイズで大丈夫なのか、もう一度家に帰ってから検討することにして、その日はお店をあとにしました。
家具の置き場所を再考して、いざ購入!
帰宅後、子ども部屋の置き場所をもう一度確認。スモールサイズを希望したのは、息子が、ピアノを自分の部屋に置きたいという理由からでした。当初は、ピアノの横に机、窓際にベッドと考えていたので、スモールサイズ限定でしたが、子どもの成長を考えると、スモールよりシングルのほうがいいのかもしれません。改めて部屋を採寸してみると、ピアノと縦列させればシングルサイズもギリギリ収まりそうです。
サイズはシングル。マットレスは、店員さんおすすめのハードタイプ。ベッドフレームは、枕元に棚やコンセントがつくとサイズが大きくなってしまうので、いちばんフラットなタイプを選択。色は息子の希望通り、ライトブラウンに決定。
もう一度店舗に出向いても、結局ベッドは後日運んでもらうことになるので、ネットで注文することにしました。送料が休日の半分ですむので、平日のお届け日を指定。ニトリのスタッフさん2名が、搬入から撤収まで30分ほどで、あっという間に組み立ててくれました。
ベッドが入ると、さらに子ども部屋らしくなりました。わたしの仕事部屋兼物置だったときと比べると、まったく違う雰囲気です。ベッドに横になってみると、窓から入る風が気持ちよく、予想以上に快適です。
最初は、「ひとりで寝られるかな?」と不安そうだった息子。
「気が向かない日はいっしょに寝ればいいよ。このベッドも誰が寝てもいいんじゃない」と、言うと、
「他の人は寝ちゃダメ!」と、自分のベッドという意識が強いようです。
そして次の日の朝。はじめてひとりで子ども部屋に寝た息子は、「熟睡できた!」と、すっきりした顔で起きてきました。
すがすがしい顔の息子を見て、もっと早く寝室を別にするべきだったと反省しました。
ベッドは、成績や身長の伸びにも関係する!?
息子は、中学校のクラスの背の順が前から5番目だったことを気にして
「みんな背が高い。(自分は)いつ背が伸びるの?」
と真剣に聞いてきたことがありました。
身長が伸びるのも、記憶したことが定着するのも睡眠中だと聞いたことがあります。
中学校の生活に慣れるまでは本当に疲れているようでしたが、ベッドを別にしてから、疲れが取れるようで朝もすっきり起きてくるようになりました。
ちょうど生活に慣れてきた時期と重なったのかもしれませんが、質のよい睡眠をとることがいかに大切か身をもって実感しました。
ちなみに、ベッド購入前の子ども部屋はこちら。現在より机が大きいことにお気づきでしょうか。実は、息子が中学生になるときに、いわゆる“学習机”がほしいと言い出しまして……。確かに、学習机として使うには大きすぎて持て余しているようだったので、あと10年使うならという約束で、学習机を購入しました。
息子の机を移動して、リビングもプチ改造
そして、“もと息子の机”は、新たなテーブルクロスを敷いて、現在、リビングテーブルになっています。それまでリビングで使っていた丸テーブルは、意外と面積が狭かったことと、食事のときにテーブルに手をつくと前かがみになってしまうことが気になっていたのでチェンジしました。丸テーブルは窓際に置いて、わたしの仕事用となっています。
リビングにテーブル2つはおかしいでしょ、と思っていましたが、いまでは案外落ち着くスペースになっています。
こうして、子ども部屋にベッドを置くことで、12年続けた川の字寝から卒業することになりました。ちょっぴり寂しい気もしますが、親のほうもスペースを確保することができて、睡眠の質は確実によくなりました。息子には、よく寝て、よく食べて、ぐんぐん大きくなってほしいものです。