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カエルは孵る? カエルは飼える!? オタマジャクシを育ててみよう!【前編】

カエルは孵る? カエルは飼える!? オタマジャクシを育ててみよう!【前編】

昨年の夏。公園でカエルを発見した兄太(現在・小2)と話していたら「カエルのタマゴもオタマジャクシも見たことない」と言われてビックリしました。考えてみれば、東京生まれシティボーイ育ちの彼にとって田んぼや池のほとりでオタマジャクシに遭遇……なんて、未知の世界。そこで、今年は知人に相談してカエルのタマゴをゲット! オタマジャクシからカエルになるまで観察してみることにしました。

タマゴは採取したものの……これ、何ガエル!?

今回、タマゴの採取にご協力いただいたのは、千葉県の農家の方。2月末ごろに「タマゴを発見したから採取しておいたよ!」というご報告を受け、さっそくいただいてまいりました。ちなみに、田んぼや池からタマゴを採取するときは、周りの水ごと採取するといいそうです。

こんなに大量のタマゴ……どうする!?

採取後の最初のミッションは、「このタマゴからどんなカエルが生まれるのか」調べること。さっそく、カエルが載っている本とインターネットを駆使して、母子で調べてみました。

カエルは種類によって産卵時期に差があって、わたしにとってなじみの深いアマガエルの産卵時期は5~6月。2~3月に産卵するのは「ヒキガエル」か「アカガエル(トノサマガエルなど)」であることが判明しました。

タマゴの形にも違いがあって、ヒキガエルはタマゴがひも状、アカガエルはぼってりしたカタマリ状。その情報から、おそらくアカガエルだろう、とあたりをつけた兄太。

アカガエルについて調べてみると、成長しても3~7センチ程度とそんなに大きいカエルではないことがわかったので、興味のある友だちに声をかけてタマゴをわけてあげることにしました。

わが家では、タマゴを入れた水槽はベランダへ。室内の方が観察には向いているのですが、あまり早く成長するとカエルになったときに困るかもしれない……と思い、観察したいときにはタマゴやオタマを室内に運んでくることにしました。

採取直後のタマゴ。まだ黒い部分(胚)もマンマルです。

あっという間に孵化しちゃった!!

タマゴの間はエサもいらないし、水を替える必要もナシ。観察日記にタマゴの形を書きこんでしばらくステイ……と思っていたら、翌日、タマゴの形に変化が! タマゴの中でシッポらしきものが伸びはじめたのです!!

上のタマゴの写真から5日後。タマゴの中でピクピク動いています!

マンマルだった胚は少しずつ長細く変化して、暖かい日にはタマゴの中でピクピク動くようになりました。

「タマゴの中でオタマジャクシの形になっていくのが面白い」と兄太。そうしてタマゴが変化し始めてから数日後。水槽の底に、タマゴから脱出したオタマジャクシが横たわっているではありませんか!

「タマゴが破れて死んじゃったのかなぁ……」と心配する兄太。いやいや、それ、ちゃんと生きてますから!!

3月初旬。タマゴから出たばかりのオタマ。

孵化して1~2日すると、シッポが少しスリムになってニョロニョロ動くようになりました。主のいないタマゴの抜け殻が水槽内に漂っているのが、兄太には気味が悪かったようですが、生き物は孵ってすぐにタマゴの抜け殻を食べたりすることもあるよなぁーと放置! すると案の定、タマゴの抜け殻の量は少しずつ減っていきました。自然に溶けたのか、それとも食べたのかは謎……?

水の中にぷよぷよ浮かんでいるのがタマゴのカラ。

孵化から約10日後。タマゴがほとんどなくなったので、はじめての水替えに挑戦。

チビオタマジャクシと水槽の水を半分ほど他の容器に移して水槽を洗ったら、数日間汲み置きしておいた水道水を入れて、オタマジャクシと元の水を戻してあげます。

水道水を汲み置きしておくのは、カルキを抜くため。カルキ抜きの薬剤も売っていますが、水道水と水槽の水温に差がない方がいいと思い、わが家では汲み置きを選びました。

横から見るとこんな感じ。泳ぎも上達中!!

さてさて、オタマジャクシって、何を食べるの!?

水替えでタマゴの抜け殻がなくなったので、そろそろエサをあげなければいけないのですが……オタマジャクシのエサって何だっけ?? 悩んでいても仕方ないので、兄太に図書館からカエルの飼い方の本を借りてきてもらいました。

兄太が借りてきたのは、「かえるよ!カエル」(リブリオ出版刊)という本。カエルが産卵し、タマゴからカエルになるまでの過程がていねいに書いてあります(残念ながら現在絶版!)。

この本によると、オタマジャクシの好物は「パン」「ほうれんそう(やわらかくゆでたもの)」「金魚のエサ」。

パンは食べ残すと水槽が汚れてしまいそうだったので、面倒くさがりの母は迷わずほうれんそうをセレクト! みそ汁用にゆでたものを冷ましてから、水槽に入れてみると……翌日「少なくなってるよ!!」と兄太の声が!!

本には、飽きないように何種類かのエサを順にあげること、とあったので、自宅にあったザリガニのエサもすりつぶしてあげてみることにしました。

下がすりつぶす前のザリガニのエサ。上がすりつぶしたもの。

わが家のオタマジャクシたちはザリガニのエサが気に入ったようです。フンも増えてきたので、週に1度水を替えることに決定。水深は約10センチ。もう少し浅くてもいいそうです。

そして孵化して1カ月。頭は丸く、シッポはスリムに伸びて、すっかりオタマジャクシらしい形に成長しました。色はまだ真っ黒。シッポの形状はウナギのように平たくて、中央の骨(?)以外は少し薄い色に変化してきました。

果たしてオタマジャクシはどこまで成長するのか、そして足はいつごろ生えるのか!? 後編に続く!!

4月初旬ごろ。上から見たオタマジャクシ。

後編はこちら!

★オタマジャクシがカエルになるまでを観察していきます!!

カエルは孵る? カエルは飼える!? オタマジャクシを育ててみよう!【後編】

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入江聖奈さん

カエル好きとして有名!ボクシングで東京オリンピック金メダルを獲得した入江聖奈さんは、ベルツノガエル「ジャイ子」を実家で飼育中。飼い方から魅力、マイベストまで、たっぷりお話を聞きました!

【第1R】「飼い方」編 なでずに愛して

【第2R】「魅力」編 イボだってかわいい

【第3R】「マイベスト〇〇」編

 須藤美紀(すどうみき)

 須藤美紀(すどうみき)

須藤美紀(すどうみき)

東京都在住・40代
夫と兄太(小3)とチビ太(4歳)の4人家族。
好物は映画とビール、昭和のアイドル。最近はベランダで育てたミントで淹れるお茶がお気に入り。

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