カエルは孵る? カエルは飼える!? オタマジャクシを育ててみよう!【後編】
すっかりオタマジャクシらしく成長したわが家のオタマたち。なかなか変態する気配のないオタマに、兄太(小2)が少々飽きてきたところでGWを迎えようとしています。
オタマジャクシ、顔がカエルっぽく変化!?
4月末。オタマたちはすくすく成長し、体長は1センチ前後から2センチ弱まで伸びました。ザリガニのエサは、すりつぶさずに食べられるようになり、ますます食欲旺盛に!! エサを入れると、いっせいに群がってきます。口をモグモグと動かしているようすを観察していると、彼らも成長したんだなぁとしみじみしてきます。
そして、ホームセンターで砂利と水草を見つけたので水槽に投入! 彼らがカエルになって上陸する日の備えのために……というのは建前で、「大量になってきたフンを目立たないようにしたい!!」というズボラ母の思い付きです。
水草を入れて数日後、兄太がおもしろいことに気付きました。「オタマが水草の根っこを食べてるよ!!」。どうやら水草の根っこについている藻も、彼らのエサになるようです。
真っ黒だった体は、少し色が薄くなって目や口がわかるように。写真ではわかりませんが、お腹部分を見ると腸らしきものも観察できます。シッポもだんだん伸びて、透き通ってきました。
ようやく後ろ足が生えたよ!!
そしてGWに入ったある日。孵化から2カ月たって、ようやく後ろ足が生えてきました!!
おお、これぞカエルの足!! 後ろ足が生えたと同時になんとなく顔がとんがって、前足が出るとおぼしき付近にクボミが生まれたように見えます。とはいえ足が生えたらすぐに「カエル泳ぎ」のような動かし方ができるようになるわけではなく、数日かけてオタマ自身も足が生えていることに慣れて、動かそうとしているようでした。
エラ呼吸から肺呼吸へ……生命の神秘!!
さて、「前編」で紹介した本「かえるよ!カエル」にも書いてありましたが、オタマジャクシはエラ呼吸、カエルは肺呼吸。
つまり足が生えてカエルになると同時に、エラ呼吸から肺呼吸にシフトしていきます。ということは、これまで水の中で泳いでいるだけだった彼らに、足場を準備する必要があるということ!!
同じ環境で育てていても個体差が大きいことは、後ろ足が生えたときに感じていたので、前足と後ろ足が生えそろったオタマから順に、砂利で足場をつくった水槽に移してあげることにしました。
そして5月中旬。兄太が前足の生えたオタマを2匹、発見!! まだシッポが長く水の中をスイスイと泳いでいますが、この段階で陸のある水槽に引っ越しすることにしました。
「かえるよ!カエル」によると、この時期はエサをあげる必要はなし。シッポを溶かしてそれを養分に成長していくそうです。シッポはどうやって短くなっていくんだろう…という母の長年の疑問が解決!! すごいぜ、オタマ! 生命の神秘!!
ちなみに友人宅では、前足が生えたのがうれしくて子どもがオタマを触りまくっていたら、死んでしまったそうな。変態する時期はオタマの体に大きな負担がかかっているので、なるべく静かに見守ってあげるのが良さそうですね。
カエルになったら、自然界へ……!
さて、上の写真から2日後にはシッポがなくなって完全に「カエル」になってしまった元オタマ。見事なカエル泳ぎやカエル跳びを披露したり、水草にちょこんと乗ってノドを動かしたり。その姿のかわいらしさに兄太はメロメロですが、そろそろお別れの時間です。
兄太がカエルを観察しているときに、「そろそろ自然に帰してあげよう」と声をかけると、案の定「えーなんでー!?」という反応。
オタマ時代と違ってカエルは虫を食べないと生きていけないこと、彼らが食べる虫を毎日(新鮮な状態で)獲ったり買ったりしてくるのは難しいことを説明すると、「死んだらかわいそうだもんね……」としぶしぶ納得。近々、仲間のところに戻してあげる予定です。
タマゴさえ手に入れられれば、世話は簡単。ちょっと子どもが飽きてきたかなぁ……というタイミングで変態してくれるので、世話も観察もそれなりに継続できたし、小学校低学年の生き物観察にはピッタリだと思いました。観察日記と撮りためた写真を使って、夏休みの自由研究としてまとめてみようと思っています。
前編はこちら!
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