重機は、建設機械の一種。土木、建設、運搬作業などに用いられる大型の機械のこと。重機を操作する人を重機オペレーターという。
こんな人にピッタリ!
車の運転が好きな人。機械をあつかうのが好きな人。集中力のある人。繊細な操作が必要なので細かい仕事ができる人。
どんな仕事?
建設現場や工場で働く巨大な機械たち
重機オペレーターは、重機を使って建設現場や工場、倉庫、港湾などで資材の搬入や搬出、運搬、建物の解体や移動などの作業をおこなう。重機にはさまざまな種類がある。
●油圧ショベル:巨大なスコップがついたアームで土砂や地面をけずり取る。
●クレーン車:巨大クレーンを搭載して大きな荷物をつり上げ、移動させる。
●ブルドーザー:トラクターの前面に付いたブレードで、土砂を移動させる。
●フォークリフト:前面についたツメを上下させて荷物を運ぶ。
●ロードローラー:車体の前か後ろに付いたローラーで地面を押し固める。
機械を操縦するという点は同じでも、重機の操作方法や作業内容はそれぞれ異なるため、複数の重機を運転するのではなく、一種類の重機のスペシャリストをめざすのが一般的だ。
これがポイント!
「重機オペレーター」という資格は存在しない
重機オペレーターになるには学歴などは関係ないが、扱う重機ごとに必要な資格を取得しなければならない。重機にはさまざまな種類があり、同じ種類の重機でも最大積載量によっても操作技術が異なることから、業務内容に応じた個別の資格がある。それらは大きく分けて2種類。国家試験で取得する「免許」と、技能講習あるいはそれに準じる限定免許の特別教育を受講することで取得する「修了証」とがある。たとえば【クレーン等の運転の業務】のうち、「つり上げ荷重5t以上の移動式クレーン」を操作するには「移動式クレーン運転士免許」という国家資格が必要だが、「つり上げ荷重1t以上5t未満の移動式クレーン」なら「小型移動式クレーン運転技能講習」という技能講習を受講すれば「修了証」がもらえる。重機ごとに細かい規定があるので、どの重機を扱う仕事につきたいかを選んでから資格選びを考えたい。
免許取得や講座受講ができる学校、機関
重機オペレーターの免許取得や講座受講ができる機関として身近なのは、自動車教習場だ。厚生労働省の認可を受けて「作業免許」コースを設けている教習所で受講することができる。また、重機を製造しているメーカーが独自に開く講習があり、それを利用して免許を取得しておくとその関連会社の採用に有利な場合がある。ほかにも、各地の労働局長登録教習機関の認可を受けて技能講習を専門におこなう「技術技能講習センター」や、全国の職業訓練施設でも学ぶことができる。
将来はこうなる
ICT建機の新しい知識を持つオペレーターをめざそう!
国内の土木・建設に関する重機のの活躍は欠かせない。自然災害による復興支援事業や各種の大きなイベント開催などもあり、重機オペレーターはこれからも需要の高い職業と言えるだろう。ただ、現実にはオペレーターの高齢化が進み、若手の人材不足が言われて久しい。そこで今注目されているのが、国も推進している情報通信技術を導入した重機(ICT建機)の導入だ。ICT建機はセンサーやカメラを使用して周囲の状況を把握し、コンピュータならではの精度の高い作業をおこなうことができる。操作はタッチパネルで、経験が浅いオペレーターでも効率よく作業できるため、人手不足の救世主になることが期待されている。進化する技術を使いこなせるオペレーターをめざせば建設業界で大きな仕事ができるようになるはずだ。
データボックス
収入は?
クレーン・ウインチ運転従事者の場合、平均年収は約407~433万円。
休暇は?
企業に就職した場合は会社の就業規則に従い、通常は週休2日。仕事単位で契約するフリーの場合でも、日曜日は休業とする現場が多い。また荒天の日は休みになることが多い。
職場は?
土木・建設、災害現場、工場や倉庫の内外など。
なるためチャート
柔道選手の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!