パソコン整備士は、パソコンやタブレットなどのネットワーク機器の運用・整備・修理など、インターネット社会で必要とされる標準スキルについての資格を持つ人。
こんな人にピッタリ!
パソコンをあつかうのが好きな人。最新のIT機器に興味がある人。理数系に強く、情報を地道に整理できる粘り強い人。
どんな仕事?
デジタル機器の整備やシステムメンテナンスをする
誰もがパソコンやタブレットなどのデジタル情報機器を使うようになった現代では、それらに関するトラブルが日常的に発生し、環境整備やシステムメンテナンスの必要性は日々増加している。
パソコンの整備を仕事にするのに必要な資格はない。基本的なITの知識とパソコン操作の経験があれば、初めてPCを使う際のセットアップなどは「PCセットアップ作業員」として働くことができる。またパソコンを使用しているときのトラブルに電話などで対応する「ヘルプデスク」という仕事もある。ただし、「パソコン整備士」を名乗るためには特定非営利活動法人 IT整備士協会が主催する情報処理技術系の民間資格「パソコン整備士検定試験」に合格しなければならない。合格者はスキルが証明され、企業のメンテナンス要員、ユーザーサポート、インストラクター、情報教育担当などとして活躍することができる。
これがポイント!
「パソコン整備士検定」は3段階
「パソコン整備士」は職業名ではなく、資格認定試験に合格することで与えられる名称だ。学歴を問わず誰でも受験できるが、1級、2級、3級の3段階に分かれている。検定の科目出題範囲を項目としてあげると、1級「サーバ構成・サーバ運用と保守・ネットワーク・情報管理・トラブルシューティング」。2級「パソコンの構成要素・ネットワーク構築・インターネットセキュリティ・トラブルシューティング」。3級「パソコンのハードウェア・パソコンのソフトウェア・インターネットへの接続・インターネットセキュリティ・トラブル対応・情報倫理」となっている。
IT整備士協会によると、1級パソコン整備士試験の受験者は、IT基礎エンジニアをめざす人や会社のIT化を任されている人が多く、2級パソコン整備士はパソコン修理、ユーザーサポートにたずさわる人、ネットワーク構築を習得したい一般ユーザー。3級パソコン整備士はITの基礎を学びたい人などが多いという。
合格のためには専門的知識が必要なので、IT整備士協会公認のテキストで勉強したり、各地にある認定校(専門学校)で勉強したりするとよいだろう。
資格認定されるには特定非営利活動法人IT整備士協会に入会
「パソコン整備士検定試験」に合格すると、1級、2級、3級、それぞれの認定資格が与えられるが、その際には「特定非営利活動法人 IT整備士協会」の活動会員として入会し、年会費を納める必要がある(学生は免除)。一度取得した資格でも「パソコン整備士資格」という名称を名乗り続けるためには継続して年会費を納める必要がある。
将来はこうなる
社会のネットワークに必要な仕事としてパソコンの専門知識はますます必要とされていく
パソコンなどのネットワーク機器の普及率・使用率は大きく増え、今後もPC環境の拡大・IT業界の進歩により、パソコン整備士の専門的な知識の需要はますます増加していくのは確実だ。資格を活用できるシーンとして、例えば「PC販売店スタッフ」をめざす際にこの資格を持っていれば就職に有利。また「社内サーバーの接続トラブルに対処する社内システムエンジニア」や「データやファイルを管理するクラウドストレージを導入・構築するための社内システムエンジニア」などをめざすこともできる。
データボックス
収入は?
平均年収は401~494万円。「パソコン整備士検定試験」による資格はさまざまな職業の従事者が取得可能で、資格を持っているとより高い収入を得ることにつながる。
休暇は?
勤務先の企業の就業規則にならう。PC販売業者などでの勤務は、店舗によって土日が休みにならないこともある。
職場は?
就職した会社や店舗。出向先の会社や店舗。または得意先の会社の事務所。会社から派遣されて個人の家庭に行くこともある。
なるためチャート
パソコン整備士の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!