患者の血液や細胞を検査する検査のプロ。近代医療にはなくてはならない縁の下の力持ち。
こんな人にピッタリ!
毎日、試験管や顕微鏡を眺めたり検査データとにらめっこする細かい作業の連続だから、こつこつと仕事を続ける忍耐強さが必要。生命に関わる責任の重い仕事で、ミスは許されず、きちんと結果を出せる几帳面な人向き。
どんな仕事?
医師の正確な診断や治療に必要なデータを様々な検査でそろえる
医師のリクエストに応じて、患者の検査データを作るのがその仕事。検査は、患者の体の組織の一部や血液、尿、便などを調べる検体検査と、患者本人を対象に、心電図や脳波を取って、医学的情報を得る生体検査(生理機能検査)に分かれる。この分野の技術的な進歩は著しく、素早く的確に検査し、正確な結果を出さなくてはいけない。
これがポイント!
大学から専門学校まで、自分にあった学校から国家資格取得を目指せる
臨床検査技師は国家資格だ。大学の医学・、歯学系の学部や、3年制の短大の医療系学科、専門学校の養成課程を卒業した人が、国家試験の受験資格を得ることができる。また、獣医学部や薬学部などを卒業した人でも受験は可能。ただし、この場合、必要な科目を履修しておく必要があるので、単位の修得には注意しよう。ちなみに、国家資格の合格率は、2020年が71.5%、2021年が80.2%、2022年が75.4%と、年によってバラつきがあるが、70%を下回ることはないようだ。
将来はこうなる
進歩する最新検査システムを使いこなしつつ、細分化するニーズに応える
検査自体は、さまざまな分析装置が開発され、複雑な検査作業の自動化も進んでいるため、物理的な仕事量は減少傾向にあるようだ。しかし、最新テクノロジーを駆使した検査システムを使いこなすために、絶えず情報収集が必要だ。また、がんや生活習慣病などの検診の普及により、検査のニーズは高まっている。自動化できない生理学的検査や病理学検査などの分野では、これから先も必要とされていくだろう。
データボックス
収入は?
病院や検診センター、民間の研究所など、勤務先によって異なるが、年収の全国平均は、492.7万円。
休暇は?
職場によって異なるが、通常は日勤8時間労働。だが、医療機関が休日や夜間にも待機体制を取るようになり、検査技師の休日出勤や夜間当直も増える傾向にある。
職場は?
国公立や民間の病院、診療所、検査センター、製薬会社など。
なるためチャート
臨床検査技師の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!