日本の国土の約7割をしめる森林を管理し、育てた木を切り、木材資源として生産する。
こんな人にピッタリ!
体力に自信のある人、自然が好きな人。
どんな仕事?
木を切り、森林を育て、管理する
木材にするスギやヒノキを切りたおし、その土地にまた新しく木の苗を植えて育てるのが仕事だ。木は、木材にできる大きさになるのに約50~60年かかる。その間、周囲に生える草をかったり、余分な枝を切ったりと手入れが欠かせない。切った木は、山のふもとまでロープや滑車を使って運び、ショベルカーやクレーンなどでトラックに積み込む。木を切る作業は急な山の斜面で行うため、肉体的にハードな労働といえる。
これがポイント!
林業科のある高校や大学に進学する
林業に就くために資格は問われないが、チェーンソーやショベルカーをあつかうための資格は、仕事で必要になってくる。林業科のある高校や大学では、木が育つまでの知識やチェーンソーを使った木の切り方などを学ぶことができる。こうした学校を卒業後、全国にある森林組合や民間の林業会社に就職するのが一般的だ。
林業にたずさわる人を育成する講習会もある
高校の普通科や大学を出た人、転職して林業をやってみたいと考えている人のために、森林組合など地域の事業体がガイダンスや講習会を開いている。また、各都道府県には知事が指定する「林業労働力確保支援センター」があり、林業をめざす人の相談窓口になっているので、活用したい。
将来はこうなる
再生できる資源を育てる有望な仕事
陸地面積に対する森林面積の割合で計算すると、日本は世界有数の森林が多い国だ。しかし、林業に従事する人の高齢化と人手不足によって、山の手入れが行き届いていないのが現状だ。林野庁が林業の担い手を育成するための「緑の雇用」事業を実施するなど、国も力を入れている、木は植えれば育つ、再生できる資源であり、地球温暖化対策としても森林保護の重要性は高まっている。職業としての林業は将来、有望だ。
データボックス
収入は?
30~40代で平均月収は25~30万円ぐらい。
休暇は?
自然の中での仕事なので、天候に左右されることが多く、“土日は休み”のような定期の休みは取りにくい。
職場は?
森林組合や林業を事業としている会社。また、公務員として、国や都道府県、市町村の林業担当部署で林業にたずさわることもできる。
なるためチャート
林業の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!