農地で作物などを育てて販売し、生計を立てている人。水田で米をつくる稲作農家、野菜や果物、花などをつくる農家、食肉用のウシやブタ、ニワトリなどを飼育する畜産農家などがある。
こんな人にピッタリ!
几帳面な人。忍耐強く研究熱心な人。体力がある人。
どんな仕事?
農作物をつくり、消費者に販売する
田んぼや畑をたがやして米や野菜をつくったり、果樹園でくだものを栽培したり、家畜を飼って肉や乳製品、たまごなどの食物を生産したりして、販売するのが仕事だ。花を育てる園芸農家もある。農業は天気や伝染病などに大きく左右されるため、毎年同じ量を生産するのが難しい。しかし、丹精こめて生産したものを、たくさんの人においしく食べてもらえることは、大きなやりがいになる。
これがポイント!
農家をめざすなら自治体などの就農支援を利用しよう
農家になるために必要な資格はない。実家が農家であれば作業を手伝いながら仕事を覚えていく。実家が農家でなくても農家をめざすことはできる。いきなり農業を始めるのは実際にはハードルが高いが、地方自治体などが就農支援をおこなっていて、農業初心者はこの制度を利用して農家をめざすのが一般的だ。実際の農作業が学べる農業研修や、農地を確保するための情報提供、資金調達の方法など、さまざまな相談に乗ってくれる。
農業法人で「会社員」として農業をする道もある
農家として独立しなくても、農業を仕事にすることはできる。企業が農業を有望なビジネスととらえ、農業法人で働く社員を必要としているからだ。給料をもらいながら農業経験ができるので、仕事を覚えながら資金をためて、農家として独立することも可能だ。また、農業法人は利益を上げるために、最新の情報やシステムを導入して常に効率化を図ろうとしている。農業高校や農業大学などで学んだ最新の農業技術を、こうした会社で生かす道もある。また、農業高校や農業大学などを卒業後、各県にある農業試験場などで専門の研究をつづける人もいる。
将来はこうなる
農業への期待は高く、将来性のある仕事に!
日本では高齢化が進み、農業従事者の減少が問題になっている。一方で、安全な国内産への信頼度は高く、日本の食料自給率を上げようとする動きも加速しているため、農業は人材を必要としている。しかも、新技術の導入で、農業そのものが劇的に変わろうとしている。室内管理の植物工場や、ロボット技術を活用したスマート農業など、食料問題を科学的に考える時代になってきた。新しいことに挑戦する意欲のある人にとって、これからの農業は魅力的な仕事と言えるだろう。
データボックス
収入は?
農業を専業にする人、別の仕事もする兼業農家、また育てる品目の違いなどによっても収入は異なる。平均すると、40代で年収300~400万円くらい。農業法人に勤める人の平均月給は25~30万円くらい。
休暇は?
地域によって異なるが。市場が休みの前日は休日になることが多い。しかし、ウシやニワトリ、ブタなどを育てる畜産農家は、エサやりがあるため、休みは交替でとるなど工夫しているようだ。米を育てる広い農地を持つ稲作農家なら、田植えや稲刈りなどでいそがしい時期は休むことができない。
職場は?
農地、水田、畜舎、農業法人の作業場など。
なるためチャート
農業家の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!