グラフィックデザイナー
ポスター、パンフレット、
こんな人 にピッタリ!
依頼人であるクライアントの「シンプルに」「目立つように」といった抽象的な要望を正確にくみ取れるコミュニケーション能力と、相手の要望に応じたアイデアを提案できる柔軟な発想力を持つ人。決められたスケジュールがあるので、きちんとスケジュールを守ることのできる人。
どんな仕事 ?
目指 すはアートディレクター
「グラフィック」とは、絵画や写真、映画やゲームといった視覚的にうったえる表現を指す言葉。グラフィックデザイナーは、主に紙の印刷物である商品パッケージやポスター、新聞や雑誌の広告などのデザインを担当する。商品のイメージを左右するので、売上にも影響をおよぼす重要な仕事だ。仕事の流れとしては、まずクライアントの依頼を受け、デザインの方向性などを確認する。次に、写真、イラスト、文章などの素材を組み合わせ、全体の色調や使用する文字の大きさ・書体を考えながら、センスあふれるデザインにしていく。デザイン作業を終えても、クライアントの希望にそった形で修正することもある。クライアントにOKをもらえば、出版社や広告代理店にデザインのデータを納品して作業完了。一人で仕事をすることもあれば、広告の文言や文案を考えるコピーライター、イラストを描くイラストレーター、写真を撮影するフォトグラファーなどと共同で作業することもある。経験と実力があれば、彼らをまとめるアートディレクターを任されることもある。
これがポイント!
即戦力 が求 められる
広告制作会社やデザイン事務所は広告代理店から、編集プロダクションは出版社から仕事を請け負うのが一般的。こういった会社では即戦力が求められるので、仕事は早めに覚えたい。そのため、グラフィックデザイナーを目指す人は、デザイン系の大学や専門学校に通ってデザインの基礎を学ぶのが一般的。必須条件ではないが、就職には有利になる。
パソコンでのデザインは必須
30年ほど前のグラフィックデザイナーは、ペンと定規を使って紙に線を引き、写真植字と呼ばれる文字を接着剤で台紙に貼り、写真やイラストをどんなサイズにするかの仮の絵を書き込むなど、すべてを手作業で行っていた。だが現在では、それらすべてをパソコンで処理できる。むしろ、現在のグラフィックデザインにパソコンは欠かせない。とくにAdobe社から発売されているソフトは、ほとんどのグラフィックデザイナーが使っている。グラフィックデザイナーを目指すなら、それらソフトの使い方はマスターしておこう。
スキルを証明 する認定 試験
グラフィックデザイナーになるために絶対必要な資格や試験はないが、グラフィックソフトを使いこなすスキルを証明する民間の認定試験がいくつかある。Adobe社が自社の製品の知識と技能を証明する「Adobe認定エキスパート」。サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会が主催する、イラストや図形の作成・レイアウトができるAdobe社の「Illustrator」の能力を測定する「Illustratorクリエイター能力認定試験」、及び画像を加工できるAdobe社の「Photoshop」の能力を測定する「Photoshopクリエイター能力認定試験」。また、日本印刷技術協会が主催する認証制度「DTPエキスパート認証試験」は、パソコンで制作したデータを印刷するために必要な知識を認定するもの。どの試験も必須ではないが、スキルを証明するものなので、就職に有利になるだろう。
将来 はこうなる
グラフィックデザイナーの仕事 は細分化 されている
テレビCMに映しだされる企業や商品名のロゴデザインなど、グラフィックデザインは日常生活のあらゆるところに施されている。雑誌や本もそのひとつ。ただ、誌面を読みやすいデザインにするエキスパートであるグラフィックデザイナーは、エディトリアルデザイナーと呼ばれる。本の装丁を専門に行なうグラフィックデザイナーはブックデザイナーだ。また、主に紙の印刷物のデザインを担当するのがグラフィックデザイナーだが、インターネットのWebページのデザインを手がけることもある。この場合はWebデザイナーになる。現在はインターネット市場が拡大し、Webデザインやネット広告の仕事が増えている。今後は、紙の印刷物だけでなく、Web系のデザインスキルも磨いておく必要があるだろう。
データボックス
収入 は?
デザイン事務所や広告会社に勤務する場合、会社によって違うが、年収は380~620万円。独立してフリーになった場合、実力次第でより高額な収入を得ることができる。
休暇 は?
会社にもよるが、基本的には週休二日。ただし、締め切り間近になると休日出勤もある。フリーの場合もそれは同じ。徹夜仕事になる場合もあり、土日が確実に休めるわけではない。
職場 は?
デザイン事務所、広告制作会社、編集プロダクション、広告代理店、出版社、印刷会社など。
なるためチャート
グラフィックデザイナーの仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!