大量生産されている家具とは一味ちがう、機能性やデザイン性にこだわった家具を手作りする。
こんな人にピッタリ!
手先の感覚がするどい人。物事に熱中しやすい人。根気強い人。
どんな仕事?
家具を専門に作る職人
家具職人は、大量生産されている家具とは一味ちがう、機能性やデザイン性にこだわった手作り家具を生み出す仕事。その仕事は多種多様だ。自分でデザインした家具を作る職人もいれば、家具デザイナーが描いた設計図をもとにして家具を作る職人もいる。また、お客さんの希望に応じてデザインされた「注文家具」を作る職人や、大手家具メーカーの機械化された工場で手作業の仕事をうけおう職人もいる。どんな家具も作れる職人もいれば、本だなや机、いすやソファなど、それぞれの家具を専門に作る職人もいる。なかには、鉄やガラスなど、木材以外の材料を使って家具を作る職人もいる。さらに、家具職人は工房でコツコツ作業することが多いが、建物に合わせて作る「作り付け家具」を専門にする職人は、建設現場などで作業する。手がける家具はさまざまだが、生活に欠かせない家具を作る家具職人の仕事は、生活を支える大切な仕事であることはどれも同じだ。しかし、他の職人と呼ばれる人たちと同様に、一流の家具職人は高齢化しているため、次世代の育成が強く求められている。
これがポイント!
家具作りの会社や工房に就職する
家具職人になるための特別な資格はなく、学歴も大事ではない。家具職人を目指す人は、多くの場合、家具メーカーに就職したり、工房に弟子入りして、そこで経験を積むことで一人前になっていく。だから特別な学校へ通う必要はないのだが、大学や短大の芸術学部や専門学校では、家具製作に役立つ知識を学べる。また、木工技術を学べる職業訓練校などもある。家具設計図が読めたり、加工機材の使い方を知っていれば、就職に有利だろう。ちなみに、家具職人になる資格はないが、家具製作に必要な知識や技術を身につけていることを証明する国家資格に「家具製作技能士」がある。家具職人としてのスキルアップになり、転職や独立するときに自分をアピールできる。また、家具製作に欠かせない木材加工用機械を使う場合、安全管理者を設置することが義務づけられている。安全管理者は「木材加工用機械作業主任者」という国家資格を所持する決まりがある。将来の独立を目指す人には必要な資格だ。
将来はこうなる
センスの良さを感じさせる魅力的な家具を作る
現在の家具市場は、安価で使い勝手が良い家具と、デザイナーズブランドなどの高級家具に二分されている。そして家具の買い手も、低価格商品を求める人たちと、デザイン性が高くて高品質な商品を求める人たちに分かれている。そんな家具市場で家具職人として生計を立てていくには、品質やデザインにこだわりのある人たちが「欲しい」と思うような、魅力的な家具を作らなくてはならない。そのためにはセンスをみがき、独創的な技術を身につけることが必要だろう。
データボックス
収入は?
家具メーカーの社員の平均年収は、およそ470万円。フリーの場合、注文を受けることがそのまま収入につながるので、決まった収入はない。しかし、自分が手がけた家具が世間に認められ、定期的な注文が来るようになれば、収入は安定する。
休暇は?
社員の場合は、基本的に週休二日制。フリーの場合は休日なく働いていることが多い。
職場は?
家具工房、家具工場など。
なるためチャート
家具職人の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!