陶芸家
こんな人 にピッタリ!
物作りが好きな人。物事に熱中しやすく、コツコツ作業をするのが好きな人。
どんな仕事 ?
粘土 から食器 や、つぼなどを生 み出 す職人
粘土をこねて茶わんや皿などを形作り、それを窯で焼き上げて陶磁器などの陶芸品を作る。粘土の種類、こね方や形成方法、器の表面をガラス質にする「うわぐすり」のつけ方、焼く温度、絵付けなどによって、様々な作品が生まれる。ちなみに、大昔の人が作った土器は600~900度で焼き上げたものだが、陶器は900~1300度、磁器は1200~1400度という高温で焼き上げる。また、粘土を形作る方法は、大きく分けて2つある。1つは「ろくろ」という回転する台の上に置いた粘土に手指を当てて、きれいな円形の器をつくる方法。もう1つは、円形に限らず、自由な形を作る「手びねり」。それとは別に、決まった「型」の中に粘土を入れて形を整える「型おし」という方法もある。鑑賞用の美術品として作られる作品もあるが、多くの陶芸品は暮らしの道具として作られたので、見た目の美しさはもちろん、使い勝手の良さも求められる。陶芸家は、そうやって生み出した作品を販売するのと同時に、陶芸教室を開いたり、カルチャーセンターの講師を務めたりする人もいる。
これがポイント!
窯元に入門して、働きながら修業を積む。
陶芸家になるための特別な資格はない。「窯元」と呼ばれる陶芸家に入門したり、陶磁器製造会社に就職して、働きながら経験を積んでいくのが一般的だ。また、陶芸を学べる工業高校や専門学校、美術系大学に進学し、基礎的な技術や専門的な知識を学んでから、卒業後に窯元へ入門・就職する道もある。陶芸家を志す人は、多くの陶芸品を実際に見たり、手に取るように心がけたり、自分が作りたい焼き物はどんなものかを見極めよう。進む道を決めたら、その焼き物を作っている窯元に入門。たくさんの器を作り、自分の体で技術と作業のコツを覚えていく。一人前になるには、最低でも5~10年かかると言われているので、気長にコツコツと陶芸の技術や美的なセンスをみがいていく根気と努力も必要だ。将来的には窯元や陶磁器製造会社から独立し、フリーの陶芸家として自分のオリジナル作品を販売することも夢ではない。
将来 はこうなる
新 たな作品 を生 み出 す陶芸家 に期待
長い歴史がある焼き物は、人間の生活に欠かせない道具の一つだ。だが、現代ではライフスタイルが変化して、壊れにくいプラスチック食器を利用する人も多くなった。また、ディスカウントショップでは、機械で大量生産する外国産輸入食器を安価に買えるようになった。そうしたことが原因で、売り上げの減少に苦労する陶芸家もいる。しかし、現在は、作品を販売する方法も大きく変化した。これまでは個展やギャラリーに足を運ぶお客さんが相手だったが、インターネットを通じて世界中を相手にできるようになった。新しい作品を生み出す陶芸家が出てくることを、世界中の陶芸ファンが期待している。
データボックス
収入 は?
窯元の陶磁器製造会社に就職した場合、年収は420~790万円。自分の名前で作品が売れる人気陶芸家の場合は、その何倍もかせぐことも可能だ。
休暇 は?
窯元に入門した場合は、週休1日くらい。フリーで働いている場合は、自由に決められる。だが、作品作りには時間がかかるため、休みを取らず創作に取り組んでいる人もいる。
職場 は?
個人の窯元、陶磁器製造会社、カルチャーセンターの陶芸教室など。
なるためチャート
陶芸家の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!