社会が複雑化すればトラブルも増える。社会の正義を実現する弁護士は、市民の権利を守る重要な職業だ。
こんな人にピッタリ!
正義感はもちろん必要。理論的に物事を考えることができ、話を引き出すのが上手い、かけ引きの上手な人に向いている。また、双方の言い分を客観的かつ柔軟に見られるバランス感覚、入り組んだ情報をコツコツ整理する根気強さも欠かせない。
どんな仕事?
華麗なる法廷戦術は映画や小説の中だけ
弁護士の仕事は、裁判を通じて、依頼人の法律上の権利や利益、人権を守ること。法律のスペシャリストとして、相続問題や交通事故の慰謝料といった、依頼人からの様々な相談に応じる。主な仕事は、裁判所で民事(私権を守る)、刑事(公権発動)の訴訟事件を処理したり、企業に依頼されて商売上の事故処理や外国との交渉を行ったりすること。映画や小説の中の華麗なる法廷戦術にあこがれるかもしれないが、実際の仕事はもう少し地味だ。
これがポイント!
目指せ! 司法試験突破!
弁護士になるためには、検察官や裁判官と同じように、司法試験に合格しなければならない。司法試験を受験するためには、法科大学院課程の修了か、または予備試験の合格が必須条件だ。法科大学院修了または予備試験合格後、5年間は何度でも司法試験を受験できる。
名門校じゃなきゃダメ?
司法試験で多くの合格者を出している名門大学はあるが、名門校でなければ試験に合格できないわけではない。大学の法職課程や民間の予備校を利用したり、独学で合格した人もいる。すべては本人のやる気次第なのだ。
将来はこうなる
増える弁護士
以前、日本の弁護士は不足していると言われていたが、近年、司法制度改革が行われ、弁護士の数は毎年増加している。そのため、弁護士の需要が少なくなるのでは、と言われているが、グローバル化が進む企業の国際案件を扱う企業内弁護士や、ネット上での知的財産を守る弁護士、いじめや児童虐待をサポートする弁護士など、新たなニーズが高まってきている。自分の専門分野を確立しておくことが大事だ。
データボックス
収入は?
弁護士事務所に所属する弁護士は、事務所からの給与制。独立すれば、取り扱う事件の件数によって収入も変わってくるが、全国の平均年収は945.4万円。独立開業して成功すれば、5000万円以上稼ぐことも可能。
休暇は?
顧客商売なので場合によっては休日返上。ただし、うまく調整すれば自分なりに休暇を取ることもできる。
職場は?
勤務弁護士は法律事務所に勤務。ここで知識を現実に対応させるノウハウを身につける。
なるためチャート
弁護士の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!
実際に働いている弁護士の仕事を見てみよう!