弁理士

法律(ほうりつ)に関心(かんしん)があり、事務(じむ)処理(しょり)能力(のうりょく)に自信(じしん)がある人(ひと)。工業(こうぎょう)技術(ぎじゅつ)と関連(かんれん)が深(ふか)い仕事(しごと)だけに、理系(りけい)分野(ぶんや)に興味(きょうみ)のある人(ひと)に向(む)く。また、口外(こうがい)できないアイデアに関(かか)わる仕事(しごと)なので、口(くち)はかたくなければダメ。

新(あら)たな発明(はつめい)、実用新案(じつようしんあん)、デザイン、商標(しょうひょう)についての出願(しゅつがん)や登録(とうろく)申請(しんせい)を、依頼主(いらいぬし)に代(か)わり特許庁(とっきょちょう)に対(たい)して行(おこな)う仕事(しごと)。また、アイデアの権利(けんり)を取得(しゅとく)した後(あと)、無断(むだん)使用(しよう)された場合(ばあい)は弁護士(べんごし)を補佐(ほさ)し、訴訟(そしょう)にも関(かか)わる。工業(こうぎょう)所有権(しょゆうけん)法(ほう)などの法律的(ほうりつてき)知識(ちしき)と最先端(さいせんたん)の技術情報(ぎじゅつじょうほう)・知識(ちしき)という、タイプの違(ちが)う専門(せんもん)分野(ぶんや)に強(つよ)くなければ務(つと)まらない仕事(しごと)だ。特許(とっきょ)事務所(じむしょ)や特許(とっきょ)部門(ぶもん)を持(も)つ企業(きぎょう)に勤務(きんむ)することもできるが、やはり独立(どくりつ)開業(かいぎょう)を目指(めざ)す人(ひと)の方(ほう)が断然(だんぜん)多(おお)い。

弁理士(べんりし)の国家(こっか)試験(しけん)に合格(ごうかく)し、弁理士(べんりし)登録(とうろく)をしなくてはならない。受験(じゅけん)資格(しかく)はとくになく、すべての人(ひと)に門(もん)戸(と)が開(ひら)かれているが、合格(ごうかく)率(りつ)は6～9％程度(ていど)と超(ちょう)難関(なんかん)。合格者(ごうかくしゃ)の大半(たいはん)は大卒(だいそつ)で、理工(りこう)系(けい)の出身者(しゅっしんしゃ)が多(おお)い。平均(へいきん)受験(じゅけん)回数(かいすう)は約(やく)４回(かい)で、複数回(ふくすうかい)受験(じゅけん)しないと合格(ごうかく)までたどり着(つ)けない狭(せま)き門(もん)となっている。

弁理士(べんりし)試験(しけん)は年(ねん)に１回(かい)、１次(じ)から３次(じ)試験(しけん)まで行(おこな)われる。２次(じ)と３次(じ)はそれぞれ１次(じ)と２次(じ)に合格(ごうかく)しなければ受験(じゅけん)できない。ただし、1次(じ)試験(しけん)に合格(ごうかく)すると、その後(あと)2年(ねん)間(かん)は1次(じ)試験(しけん)が免除(めんじょ)されるなど、各(かく)段階(だんかい)の試験(しけん)にさまざまな免除(めんじょ)制度(せいど)が設(もう)けられているので、途中(とちゅう)で不合格(ふごうかく)になってもあきらめずに再(さい)チャレンジしよう！

知的(ちてき)財産権(ざいさんけん)への人々(ひとびと)の意識(いしき)が高(たか)まり、弁理士(べんりし)の仕事(しごと)は増(ふ)えている。現在(げんざい)は弁理士(べんりし)が不足(ふそく)しているため、今後(こんご)のニーズは拡大(かくだい)されていくだろう。近年(きんねん)では、海外(かいがい)から日本(にほん)、日本(にほん)から海外(かいがい)への出願(しゅつがん)が増(ふ)えているので、語学力(ごがくりょく)を身(み)につけておくと良(よ)いだろう。

全国(ぜんこく)の平均(へいきん)年収(ねんしゅう)は945.4万(まん)円(えん)。特許(とっきょ)事務所(じむしょ)や企業(きぎょう)に勤務(きんむ)しても、専門(せんもん)知識(ちしき)などへの手当(てあて)が加算(かさん)されるので、一般(いっぱん)のサラリーマンより収入(しゅうにゅう)は多(おお)くなる。

独立(どくりつ)開業(かいぎょう)すれば、休(やす)みは不規則(ふきそく)にならざるをえない。時(とき)には依頼主(いらいぬし)の都合(つごう)で連日(れんじつ)、徹(てつ)夜(や)になることも。企業(きぎょう)に勤務(きんむ)する場合(ばあい)は、休日(きゅうじつ)や休暇(きゅうか)は官公庁(かんこうちょう)とほぼ同(おな)じと考(かんが)えていいだろう。ただし、残業(ざんぎょう)はかなり多(おお)くなる。

一般(いっぱん)企業(きぎょう)、弁理士(べんりし)事務所(じむしょ)。

弁理士(べんりし)の仕事(しごと)につくための主(おも)なルートが一目(ひとめ)で分(わ)かるチャートだよ！