民間資格 日本語教育能力検定
世界の人たちに私たちの「母語」を教える先生、それが日本語教師。日本語教師になるためには、私たち日本人も専門的な勉強が必要なんだ。
言葉ができるだけでは言葉は教えられない
日本人なら日本語を教えることはカンタン?…なんて思ってしまいがちだが、例えば私たちが外国人から英語を教えてもらう場合も、相手の説明が分かりにくいと困ってしまう。英語ができる外国人、というだけでなく、英語の教え方を専門的に知っている外国人でないと、効率的な学習は望めない。
それと同じように、日本語教師になるためには、専門的な勉強が欠かせない。日本語に関する「知識」と「教え方」を専門の学校で、きっちり身につけておく必要がある。日本語教育能力検定は、そうした分野の勉強を要求される検定試験だ。
日本語教師の職につくには、この検定に合格しているか、420時間相当の日本語教師養成講座を修了しているかの、どちらかが必要になる。主催者は民間団体だけれども、公的な意味合いが強い検定試験でもある。
世界の国々の知識も大切
実際に働くとなったら、検定試験で問われる以外の勉強も、たくさん待ち構えている。
海外の大学や日本語学校で教える場合は、世界の共通語である英語の力も不可欠だろう。そして、さまざまな国の出身者である生徒たちとコミュニケーションをとるためには、それぞれの国の事情もわかっていなければならない。歴史や文化、政治や経済など、知識はあればあるほどよい。
日本語教師という仕事に興味を持ったならば、国語だけでなく英語や社会にも興味を持っておきたい。職を得ることも簡単ではないが、本気で取り組めばきっと道が開けてくるはずだ。
なるまでチャート
専門の学校で日本語教育を学ぶ | 大学、短大、専門学校、養成機関などで勉強をする。千葉大学や東京学芸大学など、日本語教員養成コースを設けている大学もある。 |
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検定試験を受験 | 毎年10月に行われている。この試験の合格を、採用条件としている日本語学校が多い。 |
教える場(主にスクール)を探す | 日本語学校の募集の多くは、欠員補充というかたちだ。専門雑誌の広告やインターネットでマメに情報を集めたい。 |
いざ、講師に! | 大半は非常勤講師としてスタート。力がつければ、専任講師への道が開けてくる。また、ボランティア団体などに登録して、海外で教えるという道もある。 |
問い合わせ先
(財)日本国際教育支援協会
〒153-8503 東京都目黒区駒場4-5-29
TEL 03-5454-5579