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民間資格 計算力学技術者

民間資格 計算力学技術者

コンピュータの画面上の立体を、押したりぶつけたりすることで、実際のモノがどのように移動、変形するのかを予想し、分析する・・・ちょっと難しい話だが、そんなワザをモノづくりに活かしているのが計算力学技術者だ。

数式でモノ作りに携るエンジニアだ

例えば自動車メーカーでは、安全な車を作るために、試作車を何台も壊して衝突実験を行っていた。ところが最近では、コンピュータの発展により、現実に起こる事故と同じような仮想実験をコンピュータの画面上で行い、車の安全性を確認している。
そのように画面上の立体を、押したりぶつけたりすることで、実際のモノがどのように移動、変形するのか予想し、分析するのが、計算力学技術者だ。
ロケットから携帯電話まで、ありとあらゆるモノ作りに関わっている、エンジニアの一種なのだが、細かな仕事内容を理解するのはとても難しい。とりあえず「モノに働く力」をコンピュータで計算する、数式のプロフェッショナルと考えておこう。大きな機械メーカーでは、モノ作りの開発チームの一員として欠かせない存在になっている。

高校の「物理」の先にある資格のひとつ

計算力学技術者が携わる分野は「解析技術」と呼ばれることも多い。解析技術の仕事をするのに、資格が必要なわけではない。ただ、解析技術のレベルが一定以上あることを証明する「計算力学技術者」の資格を持っていれば、そのぶんだけ実力を認めてもらいやすくなる。
資格はだれでも取れるわけではなく、解析技術に仕事や勉強で深く携わってきた人でなければ取得できない。この道に進みたいなら、大学で専門的に学び、力の働き方をコンピュータで分析する技術者になることを目ざそう。そして実力をつけてから試験にトライだ。
学校の勉強では、もちろん算数や数学が大事だ。理科の「力」「運動」「エネルギー」といった分野や、高校の物理も重要になる。これらの勉強を通して、さまざまなモノの法則を数式にしていける楽しさを、ぜひ実感してみてほしい。

なるまでチャート

大学や大学院を卒業
仕事や資格に学歴の制限はない。ただし、専門性の高い職業なので、大学の工学部などで力学やプログラミングについて、学んでおく必要がある。
モノづくり系の会社に就職
技術者として入社し、開発の現場でコンピュータによる解析に携わる。その経験がない場合、試験前に技術講習を受けることになる。
試験を受ける
資格には1級と2級がある。まずは2級から挑戦。1級は2級に合格した人しか受験できない。
みごと合格!
合格後、定められた手続きを行って、有資格者として認められる。
5年ごとに更新審査
資格の有効期間は5年。期限切れになった人は、「更新審査」を受けなければならない。時代の変化とともに、技術者に求められる知識も変わっていくからだ。

問い合わせ先

(社)日本機械学会
〒160-0016 東京都新宿区信濃町35
信濃町煉瓦館5階
TEL 03-5360-3500(代表)

試験概要

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