国家資格 計量士
生活に欠かせない「量」や「値」を正確に表す専門家。あいまいな「たくさん」や「ちょっと」なども、正確に量って数字にすれば分かりやすくなる!
信頼できる数字は計量士が生み出している
計量士の仕事は、さまざまなモノの重さや体積や濃度などを正確に量り、その量や大きさを数字と単位で表すことだ。もし、この作業をだれもしなければ、「1kg何円」といった買い物も、「汚染濃度何%以上は危険」といった目安も成り立たなくなってしまう。
何かを量るときは、各分野で専門の計量器を使う。道具があるのなら簡単そうに思えるが、「正確に量る」作業はそう甘くない。量りたいものはたいてい、余分なものが混じっていたり、温度や気圧によって条件が変わったりするので、数字に誤差が出てくるのだ。
計量士はそうした不確かな部分も、統計の知識などを使って正し、厳密な値を出さなければならない。
一般計量士と環境計量士のどちらを目ざす?
計量士には、「一般計量士」「環境計量士(濃度)」「環境計量士(騒音・振動)」の3つのタイプがある。
一般計量士は、工場やスーパーなど、正確なモノの重さや体積の値が必要なところで働いている。環境計量士(濃度)は、環境系の会社や研究所で、大気や水の汚れ具合を測定している。環境計量士(騒音・振動)は、同じく環境系の会社や研究所で騒音や振動の大きさを調べている。
商売でモノを公平にやり取りしたいときも、環境を守るために汚染や騒音の実態を調べたいときも、正確な数値データは不可欠だ。私たちが生活のよりどころとする「数字」を生みだす、それが計量士の仕事の面白さなのだ。
なるまでチャート
学校を卒業 | 計量の基礎となる数学や理科の分野はきちんと勉強しておこう。 |
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試験に合格! | 3つのタイプとも、この国家試験はだれでも受けることができる。けれども、「計量士」を名のって仕事をするには職業経験が必要。基本的にはその道で働くようになってから取る資格だと考えていい。 |
合格! | 資格取得で就職も安心…とはいかないが、社会人としての常識は身についたはず! |
問い合わせ先
経済産業省 産業技術環境局 計量行政室
〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1
TEL 03-3501-1688