国家資格 獣医師
ペットのお医者さんとして、動物の病気やケガを治す。知識や技術だけでなく、飼い主とコミュニケーションをとり、信頼を得ることも大切だ。
動物病院で働かない獣医師も多い
意外かもしれないが、大学の獣医学科を出て獣医師の資格をとっても、いわゆる「動物のお医者さん」にならない人は多い。地方公務員や国家公務員として、畜産や公衆衛生の仕事に就く場合や、製薬会社や食品会社などで研究者として働く場合もある。そうしたさまざまな場所で、獣医学の専門知識は求められているのである。
でも、この資格に興味を持ったみなさんの大半は、「動物のお医者さん」が志望だろう。だから、ここではその道についてアドバイスしよう。
獣医師になるための最初のハードルは大学受験だ。獣医学科の人気は非常に高く、相当ハードな勉強をしないと合格できない。そのためには、動物を助けたいという気持ちを常に持ち続けながら、学校の勉強をがんばっていこう。そこで努力した経験は、将来の自信にもつながるし、獣医師になってからの支えとなるにちがいない。
大変だからこそ、やりがいがある!
「動物のお医者さん」への道は、動物病院での厳しい修業から始まる。自分の適性にあった病院を探して就職、そこで「代診」と呼ばれる、研修医としての修業を3〜10年はしなければならないのだ。その期間は、働く時間が長い。そこでめげては手術などの技術も身につかない。
独立し、自分の動物病院を開業する場合は、経営の知識も必要になる。新しい動物病院が増えているため、クライアントを確保するのは簡単ではない。専門性を高めることや、飼い主さんの信頼を得るための細かな気遣いが重要だ。
大変だという話ばかりだけれども、「動物が好き、というだけでは足りないんだな」と考えてほしい。そして、大変なぶんだけ、やりがいのある仕事なのだと夢をえがいてほしい。
なるまでチャート(開業医のケース)
大学で獣医学を学ぶ | 獣医学科のある大学は全国に16大学ある(2007年8月現在)。ここで6年間みっちり勉強する。 |
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獣医師国家試験を受ける | 卒業するだけでは資格はもらえない。国家試験に合格しなければ、獣医師免許はもらえないので、しっかり勉強をする。 |
合格! | 免許証を科取得する。開業医になりたい場合は、動物病院へ就職。 |
動物病院で修業する | 朝から夜まで診療の毎日、体力勝負だ! |
お金を貯めて独立! | 3〜5年間働きながらお金を貯めて独立。独立する人も大勢いる。 |
問い合わせ先
農林水産省 消費・安全局畜水産安全管理課
〒100-8950
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