キャリア教育はなぜ大切? お仕事キャプテンに聞きました【出張授業情報も!】
これまでに50以上の仕事やアルバイトを経験し、現在学研キッズネット内のオンライン社会科見学ウェブサイト「シゴトのトビラ」で“お仕事キャプテン”を務めるなどキャリア教育の実践・発信活動を行っているタイチさんに、キャリア教育の重要性や役割について聞きました! 後半ではタイチお兄さんが小学校で行った出張授業の様子もレポートします。
キャリア教育はなぜ必要?
――年々、キャリア教育への注目が高まっているように思います。なぜいまの時代、キャリア教育が必要とされているのでしょうか?
「昨今、社会の中で生きぬく力として『非認知能力』を高める教育への関心が高まっていますが、何ができれば、社会に価値を提供し、自分らしく生きぬくことができるのでしょうか。
現在の AI 導入やロボットによる自動化が進む産業構造と、個々も含めた情報発信、受信量が加速する情報社会をふまえた上で、将来ますます進む多様性時代を想像してみてください。
今の子どもたちが自分らしく生き抜くには、早い段階で幅広い社会・産業構造を知り、社会を生きぬく術(すべ)を知ることが必要に感じるのです。道具の種類や使い方をひたすら学び、18 歳で社会の扉を開き始めるときに、どう道具を使うか、や、使う人の考え方や視点、が大事だったんだ……と思い知るような厳しい体験を多くの大人が社会で経験してきていると思います。
それをもっと早い段階で体験し、視野を広げ社会で自立する準備をすることがこれからの多様性時代では必要なのではないでしょうか。それがキャリア教育だと思います。」(お仕事キャプテン タイチさん)
――「シゴトのトビラ」でさまざまな仕事を紹介したり、実際に出前授業を行ったりする中で、特に意識していることや大切にしていることは何ですか?
「子どもたちが、さまざまな仕事の紹介動画、記事を通して社会の中のさまざまな役割や、自分の価値を知りやりがいを持って働く大人を『感じて、学んで、考える』ことができるコンテンツは、社会的自立に向けた糧になると考えています。
仕事紹介コンテンツの制作でいちばん大事にしているのは、仕事の『芯』を伝えることです。仕事においての『芯』とは、その仕事が社会の中で求められている役割と、自分の価値を知り、やりがいを持って働く意思だと思うのです。
子どもたちが紹介動画・記事を通してそれらを『感じて、学んで、考える』ことは、視野を広げ、社会的自立に向けた力になると思っています。」(お仕事キャプテン タイチさん)
――最後に、「シゴトのトビラ」に興味をもっていただいた方へメッセージをお願いします。
「出張授業のときなどに『今日シゴトのトビラで知った仕事が、未来のあなたの仕事になるかもしれないよ』とわかりやすく伝えるのですが、この言葉は直接的な意味ではなく、あなたがこの仕事から受けた考え方や視点や感覚が、未来のあなたの仕事環境を創るかもしれないよ、という意味です。
ぜひ 1 人でも多くの子どもたちに『シゴトのトビラ』で社会の扉を開いてあげてください。」(お仕事キャプテン タイチさん)
[出張授業事例]オンラインでお仕事キャプテンがサプライズ登場!
札幌市立栄町小学校の4~6年生の総合学習の授業に、お仕事キャプテンがオンラインで出張授業! 仕事の調べ学習の導入として、「仕事とは何か」「仕事の歴史」などについて紹介しました。
ここでは授業の流れをダイジェストで紹介します!
①「シゴトのトビラ」の動画を視聴
お仕事キャプテンが登場する前に、まずは先生と子どもたちで「シゴトのトビラ」の動画を1つ視聴(今回は、「札幌・北海道の仕事と魅力とSDGs」の動画を視聴)。
②お仕事キャプテンがZoomで登場!
教室のモニターにZoomを表示し、お仕事キャプテンがサプライズ登場。先ほどまで動画を見ていたということもあり、子どもたちは大喜び!
③「仕事とは何か」「仕事の歴史」を解説
資料を投影しながら、「仕事とは何か」「仕事の歴史」について、お仕事キャプテンならではの語り口で解説。クイズを出したり子どもたちに質問したりしながら、一方的に話すだけにならないように授業を進めます。
ある時期を境に仕事の種類が急速に増えた話など、子どもたちも「へぇ〜」と興味をもちながら聞いている様子でした。
④まとめ&質問コーナー
最後のまとめとして、今後ますます多様化する社会の中でAIやドローン、ロボットなどを使った新しい仕事がどんどん増えていくことと、みんなもシゴトで社会をつくってほしいというメッセージを伝えました。
その後の質問コーナーではどんどん手が挙がり、先生も驚いた様子。「どうして仕事を調べ始めたのか?」「今までで1番気になった仕事は?」などなど、たくさん質問がありました。
仕事調べのポイントについては、「まずは自分の好きなこと、興味のある仕事を調べよう。そしてその仕事が社会の中で誰に求められて、どんなものを創っているのか、という観点で調べるとよいですよ」とアドバイスをおくりました。
児童の感想
・お仕事調べが楽しみになった。
・早速家でも話してYouTube登録して、いいねボタンをおしました。
・お仕事のことが分かった。また来てほしい。
・YouTubeで見た人がきたのでびっくりした。
・特別ゲストがきてくれてうれしかった。
出張授業についてはお問い合わせください!
「シゴトのトビラ」に出張授業につきましては、以下の学研キッズネット for Teacherの問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
※今回のようなオンライン授業のほか、「シゴトのトビラ」で取材した企業と協力して授業を行った事例もあります。くわしくはこちらの記事をご覧ください。