鉄道好きな人に、新しい魅力に出会ってほしい。山下俊樹さんのおすすめ本【読書推せん文リレー第6回】
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そんなとっておきの一
・おすすめしたい本と、おすすめの理由を書いた推せん文をバトンにして、リレーをつないでいくよ。
・登場するのは学研キッズネットに所属する「探Qキッズ」3名と、いろいろな分野で活躍している著名人の3名。
・次のゲストに読んでほしい本の推せん文を書いてもらって、次のゲストには読んだ感想も聞いていくよ!
第 6回 ゲスト 山下俊樹 さん
電車に乗るのも電車にまつわる本を読むのも大好き。電車で日本一周をするのが目標で、将来は車掌さんになりたいんだって。最近は歴史にも興味が出てきた、勉強家の小学6年生! 今は苦手な縄跳びの練習をがんばっているよ。
人 と同 じように本 にはそれぞれの良 さがある。それを探 すのが楽 しい!
小さい頃から、お母さんが読み聞かせをしてくれる時間や自分で絵本を読むことも好きだったんだけど、小学校に入学してからさらに本が好きになりました。
学校の図書室に行くようになると本がすごく身近なものに感じられたんです。1日1冊本を借りるのが決まりだったんだけど、最初に「これは面白いぞ!」と思ったのが『おしりたんてい』(作・絵:トロル/ポプラ社)。
その後に、お母さんが『ミルキー杉山のあなたも名探偵』シリーズ(作:杉山亮、絵:中川大輔/偕成社)や『かいけつゾロリ』シリーズ(作・絵:原ゆたか、協力:原京子/ポプラ社)もすすめてくれて、ミステリーや事件を解決していく物語が大好きになりました。
ミステリーや謎解きは、主人公と一緒に考えられるところが魅力のひとつ。「僕だったらこうするかもしれない」、「こうすれば解決できるんじゃないのかな」って、想像するのがすごく楽しい!
これらの本に出会えたから、本を読む楽しさを知ることができました。
70冊 の本 を借 りに家族 みんなで図書館 へ。毎週 の楽 しいイベントのひとつに!
学校の図書室では借りられる冊数や、学年ごとに借りられるジャンルが決まっていました。
もっといろいろな本を読んでみたくて、お父さんが休みの日は、車で市の図書館に行くようになりました。図書館にはたくさんの種類の本があるから、自分が読みやすそうなコーナーを回って気になる本を探したり、お母さんが「これも面白そうだよ」っておすすめしてくれた本を選んだり。
家族全員分の図書館利用カードを使い、みんなが読みたい本も合わせて1週間で70冊借りていました。ものすごい量だから、家族全員で車まで何往復もして運ぶのが大変! そのおかげで毎日たくさんの本を読む習慣がつきました。
最近は歴史にも興味が出てきたので、歴史上の人物の漫画を読むように。関ヶ原の戦いの印象的なエピソードを読んでから、徳川家康が大好きになりました。僕が生まれるずっとずっと前のことを知ることができるのも、本のいいところ!
文字 から作者 の気持 ちが伝 わる。だから僕 は本 が大好 き!
本の中にはアニメになっている作品もあるんだけど、僕は文字で読むのが大好きです。作家さんや書いた人の気持ちがそのまま伝わってくるし、たくさんの言葉が覚えられるから。
そしてどの本もいいところが必ずあるんです。人のいいところを見つけるのと同じように、本のいいところを読みながら探すのがわくわくする。だから僕はこれからも本をたくさん読みます!
読 んでほしい!の想 いをつなげる推 せん文 リレー
読書推せん文とは、「あの人に好きな本を伝えたい!」という思いを込めた文章のこと。心に残った言葉や登場人物、共感するストーリーなどを書いて、好きな本を誰かに向けておすすめしてもらいます。今回は第5回目のゲスト斉藤壮馬さんから山下俊樹さんへ、そして山下俊樹さんから、電車が好きなみんなへの推せん文を紹介します。
【斉藤壮馬 さんからのおすすめ本 】
『妖怪 アパートの幽雅 な日常 』を通 して、当 たり前 の幸 せに気 づいて大切 にしてほしい
前回ゲストの斉藤壮馬さんから、山下俊樹さんにおすすめしたい本を教えてもらいました。その魅力やおすすめする理由とは?
『妖怪 アパートの優雅 な日常 ①』 香月日輪 /講談社
両親を事故で亡くした主人公「稲葉夕士」が、憧れの下宿生活をスタート。ところがそこは、妖怪たちが住むアパートでした。ドタバタで心が温まる生活を描いたストーリーです。
斉藤さんは、大人への階段をのぼる山下さんに「当たり前にある小さな幸せに気づいて、大切にしてほしい」とこの本をおすすめしてくれました。
心に寄り添ってくれる物語に触れてほしい。斉藤壮馬さんのおすすめの本【読書推せん文リレー第5回】
同 じところに住 んでいなくても心 はつながっていることを、この本 から学 びました
僕は小さい頃から妖怪や幽霊が苦手でした。出てくる本も敬遠していたんです。でも、『妖怪アパートの幽雅な日常』は読んでみたらすごく面白くて、いいお話ばかりでした。
今まで僕は妖怪=怖いもの、悪いものって勝手に想像していたんです。でもこの本を読んで、怖くない妖怪もいることを知ることができました。僕は一回決めたら「こうだ!」って思っちゃうところがあるんだけど、そうではないこともあるということに、気づくこともできました。
この本は、表紙はイラストなんだけど、中のページには1枚もイラストが出てこないところも、僕にとっては魅力的なポイント。想像を巡らせて読むのが好きなので、この妖怪はこんな形でこんな声で、これぐらいの大きさなのかなって、想像をふくらませて読むのが楽しかった!
僕が印象に残っているのは、妖怪アパートを出て寮で暮らし始めた主人公の夕士くんが、道でぐうぜん妖怪と出会って一緒にご飯を食べにいくところです。
嫌な目にたくさんあって落ち込んでいる夕士くんに、妖怪が優しく励ましながら会話をするところを読んで、たとえ同じところに住んでいなくても、心がつながっているんだなって思いました。この本の中で大好きなシーンです。
落 ち込 んだときだけでなく、何度 もこの本 を読 み返 したい!
斉藤さんは、僕が何かに悩んだときや心がモヤモヤしたときに、寄り添ってくれる一冊になるはず!と、この本をおすすめしてくれました。実際に読んでみると、妖怪たちの励ましや優しい言葉が、僕に言ってくれているような感じがして、怖いことが全て飛んだような気持ちになりました。
そして、誰かを励ますのは一度きりじゃなくていいと言うことも、この本から教わりました。僕には小学1年生の頃から仲の良い親友がいます。意地悪されたときとか、何か上手くいかなったときとか、落ち込んでるときに、励ましあっているんです。
誰かを励ますって簡単ではないけど、伝わるまで何度でも励ますといいんだなって思いました。
すごく面白かったので、落ち込んだときだけでなく、何度も読み返したいと思います。じつはすでに2回読みました! ほかのシリーズも、全巻そろえるつもりです!
【鉄道 が好 きなみんなへのおすすめ本 】
鉄道 の新 たな魅力 に出会 ってほしい!
今回で、読書推せん文リレーは最終回。ということで、山下さんから、電車が好きなみんなにおすすめしたい本を教えてもらいました。その魅力やおすすめする理由とは?
『電車で行こう! 新幹線を追いかけろ』
豊田 巧(作)、裕龍ながれ(絵)/集英社みらい文庫
主人公の小学生高橋雄太をリーダーとしたT3(トレイン・トラベル・チーム)が、次々に遭遇するトラブルに、時刻表や路線図を使って立ち向かうストーリー。鉄道だけでなく、旅先に関する豆知識も盛りだくさん!
僕は『電車で行こう!』を読むまでは、電車は目的地に運んでくれるただの乗り物だって思っていました。でも、一度読んだら電車の魅力にはまってしまって、お母さんにもお父さんにも弟妹にも電車の話をするようになりました。
たとえば、日本の電車はほかの乗り物と違い、事故や事件、災害がない限りは時間通りに到着して出発します。日本の電車は世界一正確ということも知ることができました。日本の電車ってすごいんですよ!
『電車で行こう!』に出会って、鉄道のグッズを買ったり、初めて1人で電車に乗ってみたり、鉄道のスタンプラリーをしたりするように。
自分では気づかなかった鉄道からの景色の楽しみ方を知ったことで、将来の夢を見つけることもできました。
この本には、電車に乗るときの裏技や、出かける土地の名所、大人気の駅弁にまつわる豆知識など、たくさんの情報が詰まっています。
鉄道の写真を撮るのが好きな人、鉄道に乗るのが好きな人など、もともと鉄道が好きな人でも新しい発見があると思います。全ての漢字に読み仮名がふってあるから、低学年の人でも読みやすいはず!
ぜひこの本を読んで、いろいろな場所に出かけてください!
「読書 推 せん文 」をもっと見 る!
読書推せん文コンクール公式サイトには、過去の入賞作品の中から、本と推せん文を検索できる「お気に入りの一冊ライブラリー」機能があります。
本のジャンルでの検索はもちろん、それ以外にもいろいろな方法で検索できます。例えば、「わくわく」「ほっこり」など推せん文に込められた【気持ちのタイプ】や、【すすめている相手】など。
楽しみながら本を探したり、推せん文を読んでみてくださいね!
第 4回 読書 推 せん文 コンクールの作品 を募集 中 !
読書推せん文コンクールでは、今年もみなさんからの作品を募集しています。みなさんは誰かにおすすめしたい本はありますか? 読んでみてほしい理由はなんですか? いつもと違う視点で本について考えてみると、もっと本を読むのが楽しくなるかも! 応募は9月13日(金)※消印有効※まで!
撮影/小川健 イラスト/かとうとおる 取材・文/末永陽子
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自分の国の国旗をつくっちゃえ!?小島よしお流の本の楽しみ方【読書推せん文リレー第3回】