*きれじ【切れ字】 俳句(はいく)における表現(ひょうげん)技法(ぎほう)の1つで,句(く)の切(き)れめに使(つか)う言葉(ことば)。5・7・5の形(かたち)のどこかに,1つの詩想(しそう)の切(き)れめをもうけることによって,句(く)に無限(むげん)の広(ひろ)がりやまとまりが生(う)まれ,感動(かんどう)の中心(ちゅうしん)をさししめす。「や」「かな」「けり」「よ」「ぞ」という詠歎(えいたん)・強調(きょうちょう)の助詞(じょし)や助動詞(じょどうし)が多(おお)く用(もち)いられる。 用例(ようれい) 「万緑(ばんりょく)の中(なか)や吾子(あこ)の歯(は)生(は)えそむる」(中村草田男(なかむらくさたお))、「よろこべばしきりに落(おと)つる木(き)の実(み)かな」(富安風生(とみやすふうせい))