太陽の大きさはどれくらい?
こたえ:
太陽の直径(赤道直径)は約139万2000kmで、地球の約109倍、月の約400倍もあります1)。太陽が直径1mの球だとすると、地球はビー玉ほど。地球が直径1mの球だとすると、太陽は東京ドームくらいの大きさです2)。
太陽の表面でまわりより温度の低い場所「黒点」や、「プロミネンス」とよばれる炎も、地球より大きなものが何度も観測されています。たとえば2014年10月には、地球の約66倍の面積の黒点群があらわれました3)。2004年には、ぐんま天文台の太陽望遠鏡が地球の20倍の高さのプロミネンスをとらえました4)。
こんなに大きな星なのに、地球から見た太陽の大きさは月とあまり変わりません。それは、太陽が地球から遠くはなれた場所にあるからです。地球と太陽の距離は約1億5000万km。光が1秒間に進む距離は約30万kmですから、太陽を出発した光が地球にとどくまでには約8分20秒かかるほどの距離です。地球と月の距離は約38万kmで、太陽は月と比べて約400倍もはなれているため、わたしたちには太陽と月が同じくらいの大きさに見えるのです。
ここで、太陽系のほかの惑星の直径を比べてみましょう。水星は約4879km、金星は地球とほぼ同じ約1万2104km、火星は地球の半分ほどの約6792km。木星は約14万2980kmで、土星は約12万536km、天王星は約5万1118km、海王星は約4万9528kmです。もっとも大きな木星は地球の約11倍にもなりますが、それでも太陽の10
ところが、宇宙はとてつもなく広いものですから、太陽よりも大きな恒星がたくさん見つかっています。それらと地球との距離や大きさは変わることもありますし、観測に使う望遠鏡の性能や分析の精度が上がるにつれてデータがたびたび修正されるので、1位がどの星かを特定するのは難しいのですが、はくちょう座の方向にある「はくちょう座V1489星」や、いっかくじゅう座にある「いっかくじゅう座V838星」、大マゼラン雲にある「WOH G64」などは、太陽の1000倍以上の直径をもつと考えられています。
参考 資料
1)国立天文台「太陽系天体の半径」『暦Wiki』:
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/CFC7C0B12FC8BEB7C2.html
2)永井智哉『地球がもし100cmの球だったら』.2002年.世界文化社
3)国立天文台「24年ぶりの巨大黒点出現」:
https://www.nao.ac.jp/gallery/weekly/2015/20151013-solar.html
4)ぐんま天文台「速報! 2004年10月23日の巨大プロミネンス」:
http://www.astron.pref.gunma.jp/news/041023big_prominence.html
監修者 :大山 光晴
1957