ノーベル賞授賞式 日本人受賞者から子どもたちへのメッセージは?
ノーベル賞授賞式で、メダルと賞状を授与された坂口志文さん(右)と北川進さん=どれも12月10日、スウェーデン・ストックホルム どれも©朝日新聞社
今年のノーベル賞授賞式が12月10日、スウェーデンの首都・ストックホルムで開かれました。大阪大特別栄誉教授の坂口志文さんに生理学・医学賞が、京都大特別教授の北川進さんに化学賞が授与されました。
授賞式「特別な日」「実感わいた」/基礎研究への理解求める
会場となったのは、ストックホルムのコンサートホールです。現地時間の12月10日午後4時すぎ、オーケストラが行進曲をかなでるなか、受賞者合わせて13人が舞台に登場。物理学賞、化学賞、生理学・医学賞の順に、それぞれの業績が選考委員から説明された後、受賞者が1人ずつスウェーデンのカール16世グスタフ国王から、メダルと賞状を受け取りました。客席に向かっておじぎをすると大きな拍手が送られました。
坂口さんは、体を守るしくみである免疫の暴走に、ブレーキをかける「制御性T細胞」の発見。北川さんは地球温暖化の原因になる二酸化炭素(CO2)の回収など、さまざまな環境問題の解決につながる可能性がある「金属有機構造体(MOF)」の開発が評価されました。
授賞式後、坂口さんは「(メダルは)けっこう重たいもので、本当にありがたい。私の人生で特別な日になる」と話しました。北川さんは「メダルを落とさないか、ものすごく緊張した」と笑いをさそいつつ、「実感がわいた」と語りました。ただ、北川さんは「基礎研究は時間がかかる。息の長い支援、科学への理解を根付かせていかないといけない」という危機感も示していました。

生理学・医学賞 坂口志文さん
Q 子どもたちにしてみてほしいことは?
A (坂口さん)私自身はもう少しスポーツをしていたら良かったなと思います。得意ではなかったのであまりしませんでした。でも野球やサッカー、チームスポーツって見ていておもしろい。小学生にもどれたら、やってみたいですね。それ以外は、好きなことをどんどんやること。そこから何か新しく自分で見つけることがあるはず。スポーツ、習い事、勉強でも何でもいいですよ!
化学賞 北川進さん
Q ノーベル賞受賞という大きなことを成しとげられましたが、研究を続け、大きな目標に向かって進むときに大切なことは?
A (北川さん)研究は興味を持つ、おもしろいことをするということが非常に重要です。おもしろいことがあってもチャレンジしないとだめですから、挑戦の心を持って、おもしろいことに取り組むことが一番大切です。
北川さん、坂口さんに読者がインタビューしました。2026年1月1日の朝日小学生新聞で紹介する予定です。お楽しみに!
(朝日小学生新聞2025年12月13日付)









