「子どもの不思議!発見!ワクワク!をサポートしたい」100円ショップSeria(セリア)の挑戦【まなびおうえんパートナー】
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毎夏、自由研究の時期にあわせて学研キッズネットと共同開発した科学実験・工作レシピを「なぜなに科学工作チャレンジ」として展開している株式会社セリア。このたび、学研キッズネットとともに子どもたちの学びを長年応援しているパートナー企業・団体「まなびおうえんパートナー」第一号となりました。
そこで、岐阜県大垣市にあるセリア本社を突撃取材。10年以上にもなる本取り組みに対して、特に大切にされている想いや今後挑戦してみたいことを、「なぜなに科学工作チャレンジ」ご担当の大竹莉那さん、兒玉萌さん、曽我典子さんに伺いました。
株式会社セリア
「Color the days 日常を彩る。」をコンセプトに、全国に約2000店舗を展開する100円ショップ。取り扱う商品はすべて100円(税抜)、値段を見なくても安心して買い物できる点にこだわり、「見て楽しい・選んで楽しい・使って楽しい」がモットー。思わず笑顔になる商品をお客様に提供しています。
「まなびおうえんパートナー」とは
学研キッズネットでは、子どもたちの学びは学校だけでなく、社会全体でサポートするオープンなものでありたいと、 これまでにも多くの企業・団体と協力してコンテンツを制作してきました。
このたび、こうした協創的な取り組みをさらに発展させるため、学研キッズネットとともに子どもたちの学びを長年応援している企業・団体とパートナーシップを結ぶ「まなびおうえんパートナー」制度を新設。今後、学研キッズネットはまなびおうえんパートナーととともに、イベントや教材開発などウェブサイトの枠を超えてさまざまな分野で連携を深めていきます。
社長の熱い想いから「なぜなに科学工作チャレンジ」は始まった
――「なぜなに科学工作チャレンジ」がスタートしたのは、2011年。今から10年以上も前になります。この取り組みが始まった背景を教えてください。
「きっかけは、本社近くにある小学校でSeriaの商品を使って行われた体験学習授業でした。児童たちが『とても楽しみながら学習ができた。』という事を知った弊社の社長が、『こんなふうに子どもたちの教育に貢献できる企画ができないか?』と考えたことが始まりのようです。
学研キッズネットさんは、教育分野でどの世代にも支持されているという点が一番の魅力でした。また、子どもたちがいま何を求めているのか、どんなことが楽しいのかをしっかり捉えて教育コンテンツを開発されていると感じていました。
そこに弊社の『100円でいろいろな商品を手軽に購入できる』という強みを持ち寄ったら、子どもたちの学びや喜びがさらに増やせるのでは……そんな経緯からお声がけをさせていただきました」(大竹さん)
――毎年、自由研究レシピを共同開発するなかで大切にしていることを教えてください。
「子どもたち自身が楽しみながら創る・感じる・考える、ということをメインテーマに、毎年実験や工作などのレシピを決定しています。これは10年以上変わらずに持ち続けている想いです。
どんな実験にしようか、ではなくて、まずは子どもたちがワクワクして、おもしろいと思ってくれるようなことが最優先。そのうえで、子ども一人ひとりが自主的に学習を進めていけるような内容を精査していきます。
もちろん、工程が難しすぎないか、安全面で問題がないかなどを十分考慮し、さらには弊社の強みである『100円という手軽な価格で実験を身近に体験することができる』ことを実感してほしい……毎年編集部の方と話し合いを何度も重ねてレシピを決定しています。このレシピ決めが、楽しくもあり大変なんですよね。いつも私たちの難しいリクエストに応えてくださって本当にありがとうございます!」(兒玉さん)
――今年は、学研キッズネットとして初めて主催したリアルイベント「自由研究EXPO」にもご協力いただきました。社内での反響や感想はいかがでしたか?
「じつは私たち3人は現場に行けなかったのですが、東京サテライトオフィスのスタッフが撮影してきてくれた動画や、学研キッズネットさんのレポート記事を見て感動してしまいました。ワークショップすべての時間が満席になっていたり、なにより子どもたちが興味深そうに実験サンプルに触っている様子を知ることができて、本当にうれしかったです。
やっぱり子どもたちの反応を生で感じたいですね。来年はぜひ私たちも会場におじゃましたいと思っています」(曽我さん)
職業体験を通じて地域のキャリア教育へ貢献、入社のきっかけにも
――学研キッズネットとの取り組み以外で、子どもたちの教育貢献といった観点から取り組まれていることはありますか?
「地域の小学生に向けて100円ショップの商品開発のお仕事内容を紹介したり、中高生向けには各店舗で職業体験ができる機会を設けたりしています。高校生向けのフリーペーパーで職業体験の様子を紹介してもらっているので、この地域(岐阜県内)にお住まいであればご存知の方も多いかもしれません」(曽我さん)
「じつは私の同期に、店舗での職業体験をしたことがきっかけでSeriaに興味を持ち、実際に入社した者がいます! かく言う私も大学生のときにSeriaでアルバイトをして、この会社に入りたいと思い、試験を受けたんですよ(笑)。職業体験は子どもたちへの教育貢献が目的ですが、結果的に会社のブランディングになり、ファンが増えているのはすごくうれしいことですね」(兒玉さん)
毎年生み出すレシピはまるでわが子のよう。今後も愛情たっぷりの実験・工作に注目!
――毎年新しいレシピが加わり、2023年夏には48種類(※)にもなっている「なぜなに科学工作チャレンジ」ですが、特に印象に残っているものを教えてください。
「私は、去年の『ヘロンのふん水』かな。ペットボトルを組み合わせて、上から水を入れるだけで水が湧き出るというもので、見た目からすごく実験っぽくて、試したくなるんですよね。どうしてもレシピに入れたくて、学研キッズネットさんにお願いして実現しました。試行錯誤を重ねて無事実験が成功したときは、メンバーで大喜びしちゃいました」(大竹さん)
「やっぱり、自分が担当したレシピは思い入れもひとしおですね。今年は『スポンジでスクイーズ』を担当したんですが、試作品も含めて捨てられないです(笑)。SNSでもいろいろな実験や工作をしたよという報告を見かけますし、最近はSeriaの店舗が入っている商業施設の方々も『なぜなに科学工作チャレンジ』に興味を持っていただいていて。私たちが製作している実験動画をデジタルサイネージで流してくださった施設もありました。各所で反響を感じています」(兒玉さん)
※商品の改廃の関係で2023年時点で公開中の実験・工作レシピは36種類
――では最後に、子どもたちの学びを応援するという観点で、今後挑戦したいことやビジョンなどあればお聞かせください。
「子どもたちの学びの体験や喜び、発見をもっともっと増やしていけるような商品をSeriaとして開発していきたいですね。
今年は、『天秤はかり工作キット』といった工作キットの発売にも初めて挑戦しました。社内の商品部とも情報を共有して、こういった価値ある商品を100円で提供し続ける努力を今後も続けていきます。
そして何より、毎年夏の自由研究に絡めた『なぜなに科学工作チャレンジ』を引き続きご一緒させていただきたいです。一人でも多くの親子に楽しんでいただけたらうれしいですね」(曽我さん)
児童館などに置かれている工作キットや自由研究関連の本・Webサイトをチェックしたり、お子さんが持ち帰ってくるものからヒントを得たりと、常におもしろくて楽しい企画ができないかを考えているという大竹さん、兒玉さん、曽我さん。並々ならぬSeria愛と「なぜなに科学工作チャレンジ」への意気込みが感じられる取材となりました。
「まなびおうえんパートナー」となったことで、Seriaと学研キッズネットはこれまで以上に連携を進めていく予定です。今後、どういったコラボがあるのか楽しみにしていてください!
取材・文/水谷映美 撮影/鈴木謙介