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アートは、子どもの可能性を広げる 城戸真亜子さん(「学研・城戸真亜子アートスクール」主宰)【前編】

アートは、子どもの可能性を広げる 城戸真亜子さん(「学研・城戸真亜子アートスクール」主宰)【前編】

現在、関西を中心に「学研・城戸真亜子アートスクール」を主宰している城戸真亜子さん。子どもの想像力と表現力を育む同教室では、どのようなカリキュラムで子どもの感性を高めているのでしょうか? まずは前編です。

五感を刺激すると、子どもの創造力は伸びる

城戸真亜子さん(画家・タレント)

―――アートスクールをはじめたきっかけを教えてください。

日本人は、比較的抵抗なく音楽を聴いたり歌を歌ったりしますよね。でも、アートとなると少々萎縮してしまうところがあるような気がします。わたしが海外でスケッチをしていると、現地の方が「きれいですね、私も絵が好きなの」と気軽に話しかけてくれます。

ところが、日本ではほとんどの方が「きれいですね、いえ、絵はよくわからないんですけれど」と後ずさりするんです。日本人がもっと気軽にアートについて話せたらいいなと思ったことが、教室を始めた理由のひとつです。

もうひとつの理由は、アートは文章を書いたり、話したりするのと同じで、コミュニケーションのひとつだということを子どもたちに伝えたかったことです。わたしは、人に説明するのが上手ではない子どもでしたが、絵で伝えるのは得意でした。言葉にできない思いを表現するのが芸術なので、子どもたちがコミュニケーションのひとつとしてアートに親しんでほしいと思っています。

自分が「欲しい!」「着けてみたい!」と思うようなアイウェアを想像力豊かにイメージして制作しました

―――スクールは、関西を中心に現在25教室展開されていますね。

はい。幼稚園年中から小学校6年生まではキッズコース。中学生以上はアドバンスコースに分かれています。キッズコースでは、上手にまとめてある無難な絵よりも、はみ出すくらいの元気でエネルギーに満ちた作品を描いてほしいという思いで指導しています。私たちが目指すのは、子どもたちのイマジネーション(想像力)、クリエーション(創造力)、プレゼンテーション(表現力)を力強く伸ばしていくことなんです。

アドバンスコースは、デッサンの技法、油彩、彫塑(粘土)など、楽しみながら表現の幅がひろがるようなカリキュラムを組んでいます。1クラスは10人程度で、講師の先生はわたしが面接をして採用し、研修を受けていただいた方々です。年1回の写生大会には、わたしも必ず参加して、子どもたちと触れ合っています。

―――幼稚園の年中くらいだと、まだおとなしくしていられない子もいますよね?

現場の先生は大変だと思います(笑)。小さな子どもはなかなか集中できないけれど、わたしは最後の10分間だけでも集中できればいいと思っています。重要なのは、どうやって子どもたちを描きたい気持ちにさせるかということ。子どもが絵を描きたい気持ちにするためには、子どもの五感を刺激するとうまくいきます。たとえば、絵のモチーフを触ったり、匂いを嗅いだりして、子どもが自分で何かを発見することが、創作意欲の動機づけになります。

―――「見て描く」ということだけでなく、五感を刺激するというのは、おもしろいですね。

そうですね。そういう考えから、生魚をモチーフにしたこともありました。今どきの子どもは魚を怖がるかなと思ったら、われ先にと触り出したんです。子ども同士で「友だちには負けられない」という競争心が出たのかもしれません。大人は「魚は生臭い」とか、「魚に触ったら手を洗わなくては」という先入観がありますが、子どもたちは「この魚はたらこの匂いがする。お腹のなかに、たらこが入っているのかな?」と言っていました。魚のお腹の手触りが、たらこの触感を想像させたんですね(笑)。

―――発想がユニークですね。

子どもは先入観がないから「生臭い」というありきたりの言葉ではなく、「たらこと同じ種類の匂いだ」と表現したのだと思います。大人が子どもの可能性を狭めなければ、子どもは好奇心のままに動いてさまざまな発見をします。「魚の目の周りは透明になっている」とか、「魚のヒレはビヨーンと伸びる」とか、感動するとそれを描きたくなるから、おもしろい絵になります。子どもは五感に刺激を受けて描くと、大人の予想以上に素晴らしい絵を描くんですよ。

五感に刺激を与え、子どもの潜在的な力を引き出す「学研・城戸真亜子アートスクール」。後編では「子どもが創作することで育まれる大切なこと」についてのお話を紹介します。

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基本情報

>>学研・城戸真亜子アートスクール>>

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