創造力を引き出す「プログラミング×プロジェクションマッピング」 無料アプリを使った授業例を紹介
- プログラミング教育
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小学校・中学校で必修化されたプログラミング教育。子どもたちにより楽しく、意欲的に学習してもらおうと、プログラミングにプロジェクションマッピングを掛け合わせた無料アプリ「プログラマッピング」が公開されています。論理的思考力を培えることに加えて、学校中どこにでも投影できることで子どもたちの創造力を引き出せるのも特長のひとつ。プログラマッピングを使った新しい授業の実践例を紹介します。
ワクワクのプログラマッピング、発想力と創造力を磨く
学校中が学習と発表の舞台に
プログラマッピングは、プロジェクションマッピングの映像をプログラミングで作れる無料アプリです。学校中が学習と発表の舞台になり、どこに、どんなものを映すのか、プロジェクションマッピング映像のストーリーを考えます。段差や奥行を生かしたり、箱や本など実際そこにあるモノと組み合わせたり、プロジェクションマッピングならではの作品作りに挑戦する過程で、子どもたちの発想力や創造力が発揮されます。
またアプリのプログラミングの操作自体はとても簡単で、子どもたちが自分の思い描いているイメージを実現するための試行錯誤に集中できるのもメリットです。
プログラマッピングを共同研究してきた放送大学の中川一史教授は「プロジェクションマッピングのワクワク感が相乗効果になって学習意欲にもつながります。プログラミング教育に大切な想像力と創造力を引き出してくれる教材です」と評価しています。
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千葉県柏市立大津ケ丘第一小学校4年生の実践例
これからの社会に不可欠な「生み出す力」を磨く
千葉県柏市立大津ケ丘第一小学校4年生は、総合的な学習の時間を使い、およそ1カ月かけて、プログラマッピングに挑戦しました。2クラスが10班に分かれ、プログラミングしたプロジェクションマッピング作品を地域住民に披露することを目指しました。
子どもたちがこれから社会で活躍するときに不可欠な企画力や発想力を磨いてもらうのが狙いのひとつ。また、地域住民への発表会の企画やプロジェクションマッピング作品づくりのグループ活動を通じて、自分の意見を伝えること、相手の意見を聞くことの大切さに気付いてもらうことも目標です。
授業を進めるにあたっては次のようなステップを踏んで取り組みました。
実践のステップ
①プロジェクションマッピングを知る
まずプロジェクションマッピングと、プログラマッピングの基本を学びます。
どこにでも映像を投影できることや、その映像をプログラミングで作れることを、作品例を見たり、実際にプログラマッピングも操作しながら理解していきました。
あわせて取り組みのゴールとして、保護者や地域の人たちに、国語の落語の授業で学んだ「笑い」をテーマとした作品を見せることを決めました。
②投影場所とストーリーを決める
プロジェクションマッピングは平面だけではなく、凹凸や奥行のあるところ、天井など垂直ではない面など、あらゆるところに投影ができます。また映像と、実物のアイテムを組み合わせることもできます。こういった特徴を踏まえて、学校内のどこを投影場所に選び、その場所にぴったりあったストーリーと演出をどうするのかを考えます。
ストーリーを考える際は、どのキャラクターを、どう動かすか、細かく分解してシートにまとめました。
③プログラミングする
プログラマッピングを使ってプログラミングをします。
自分たちが思い描いているイメージを、実際の映像作品に仕上げるために、試行錯誤しました。
投影場所とストーリーを決めるときも含めて、グループ活動を通じて話し合い、周りの意見を聞くことも、よりよい作品にするためのポイントでした。
プログラマッピングは、データのエクスポートとインポートができるため共有が簡単で、グループ活動もスムーズに行えます。
④リハーサル
作った作品を投影場所に映してみて、プロジェクターの位置や、見た人に思いが伝わっているか、内容を最終調整します。
ここでは「笑い」がテーマだっため、笑いの専門家として落語教育家からアドバイスをもらいました。
⑤発表
発表会には保護者や地域の人たちを招待しました。作品を見せるだけではなく、伝えたかったこと、投影場所を選んだ理由、見てほしいポイントなども説明しました。
見た人たちからは多くの感想を聞けて、見せること、見てもらえることがモチベーションと達成感につながりました。
生み出された作品たち
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子どもたちは、学校中のどこにでも投影できるプロジェクションマッピングの魅力を生かして作品を完成させました。例えば、ロッカーの枠組みと奥行を生かした「どこから出てくるでしょうか?」、理科室の人体模型を利用した「お化け屋敷」のほか、水槽に投影した「釣り」や天井に映した「プレゼントの中身は?」など、いずれも子どもたちの思い付きに驚かされるような内容でした。作品を見た保護者や地域の人たちからも驚きと称賛の声が聞かれました。
プロジェクションマッピングだと、たくさんの人に見てもらえるのが良かったです。
繰り返し発表する中で、他者の目線を取り入れ、作品もどんどん良くなっていきました
自分の発想をいかして、思っていることを実現できるプログラマッピングは
子どもたちにとって刺激的で、創造性を育むのに効果的でした
「たくさんの人に見てもらえて楽しかった」
学校行事やお楽しみ会での活用も期待
作品づくりに取り組んだ子どもたちへのアンケート結果によると、その9割以上がプログラマッピングを使った授業を「楽しかった」と回答しています。楽しかった理由としては、「プログラミングで作った映像をたくさんの人に見てもらえた」ことが多く挙げられました。また、今後、学校行事やクラスのお楽しみ会などで使いたいという声も多く、学校生活に根差したアプリの活用も期待できそうです。
授業の実践例や学習指導案を公開中
プログラマッピングを使った詳しい授業の内容や、学習指導案はプログラマッピングのホームページで公開しています。また、千葉県柏市立土小学校5年生の国語と図画工作の時間を組み合わせた教科横断型授業での実践例も紹介しているので、すぐに授業活用できます。
プログラマッピングは、Chromebook™用とiPad用があり、いずれもアプリストアから無料で取得、利用できます。