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図解でわかる! 発達障害の理解と支援
#第3回「高校卒業後の進路」

放課後等デイサービスTEENSの『図表でわかる!発達障害』シリーズをもとに、「発達障害」にまつわる情報を、図表と一緒に紹介する本連載。
第3回は、発達障害の「高校卒業後の進路」をテーマにお届けしたい。
※特別支援情報誌『月刊 実践 みんなの特別支援教育』(Gakken)のバックナンバーより抜粋して掲載しています

『月刊 実践 みんなの特別支援教育』の詳細はこちら

高校卒業後の進路は、下図のように、主に「進学」「働く」「働く準備」の3つに分けられる。

「進学」を考える場合、ここ数年は、発達障害のある学生・生徒へのサポートを進めている大学や専門学校も増えている。そのため、受験時の合理的配慮などについて窓口で相談できるとよい。

「働く」ために就労を考える場合、業種や職種だけでなく、自分に合った「働き方」から考えていくことが大切である。それぞれの就労先での働き方は〈表1〉のとおりである。

「働く準備」では、就労準備性がまだ整っていないものの進学はしたくないという人が、生活面や基礎的な学習を学び直したり、就労に向けて職業訓練や就活のサポートを受けたりすることができる。その選択肢は〈表2〉のとおりである。

進路選択のためのステップ

➀選択肢を洗い出す情報整理

まずは、次の3点をもとに情報を整理したい。

●自分がしたいことを考える

〈表3〉の質問の答えと理由を考える。自分が大切にしたいことを見つけられるかもしれない。

●自分ができることを確かめる

自分自身で見つけることはなかなか難しいので、周囲の人にヒアリングをしたり、学力試験や、「知能検査」「自己分析ツール」「各種アセスメント」などで客観的に測ったりできるとよい。

●周りの人に相談する

周りの人から求められていることに耳を傾けられるようにしたい。

➁スケジュールを立てる

選択肢の洗い出しと同時に、進路決定までのスケジュールを立てる。まずはざっくりと月単位で何をするかを決め、少しずつ週単位、日単位……と、具体的に定めていきたい。

➂実現に向けて準備する

進路の候補が決まったら、実現に向けて準備をする。特に、入学試験や入社試験が必要な場合は、計画的に備えていく必要がある。塾や支援機関などを頼りながら進められるとよい。「受験の際に申請できる可能性のある、特性に合わせた合理的配慮」については、次号で紹介する。

監修:宮尾 益知(どんぐり発達クリニック)
作成:TEENS
イラスト:BONNOUM
掲載雑誌:『月刊 実践 みんなの特別支援教育』

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